春の大型連休中の路上寝、交通法違反防止などを呼び掛けている宮古島署 =4月30日

連休中の節度ある行動を 路上寝、酒気帯びに注意 来年、自転車も厳罰化

 宮古島警察署(新垣健一郎署長)によると2024年春の大型連休中(4月27日~5月6日)の圏域の路上寝による検挙件数は、29件だったことが明らかになった。また、同時期の酒気帯びや酒酔い運転の件数も3件。昨年11月から自転車運転中の「ながらスマホ」「酒酔い」の罰則も強化されたことから同署では道路交通法違反防止へ広く注意を呼び掛けている。
 同署によると昨年の件数増加要因については新型コロナウイルスから解放されたことで市民らの社交の場が増えたことも想定されるが、今年に入ってさらに増加しているとのこと。
 富山善裕副署長は「ゴールデンウィークは飲酒の機会や観光客の増加に伴い、事件や事故の発生が懸念される。特に海水浴場などでは置き引きや車上狙いも報告されており、貴重品は常に携帯するかコインロッカーを利用し、車を離れる際は短時間でも施錠を徹底するなど、防犯意識の高揚が求められる」と述べた。
 その上で「楽しいひとときを悲しい思い出に変えないためにも、一人ひとりが節度ある行動と十分な警戒を心がけてほしい」と注意を呼び掛けている。
 同署で検挙された2024年の年間件数は、路上寝が857件、酒気帯びおよび酒酔いが計79件とのこと。
 また同年11月1日から同年末までの自転車による飲酒運転は6件にのぼることから今後もさらに注意が必要だ。
 また警察庁では自転車でのスマホながら運転による死亡および重傷事故は、24年に28件と過去最多となったこともあり、26年4月から、自転車の交通違反に対し、反則金を科すことを正式に決めた。
 それによるとスマホを使いながらの運転は1万2000円、車道の右側を走ったり歩道を走行するなどの違反は6000円の罰金が科せられる。さらに、街でよく見かけるイヤホンを付け、周囲の音が聞こえない状況での運転は5000円、自転車による並走にも3000円の罰金がそれぞれ科せられるという。
 同庁によると、実際に取り締まりの対象となるのは、警察官の警告に従わない場合や、人や車にぶつかりかねないなど危険な場合などを想定しているとのこと。
 一方、ゴールデンウィークを宮古島で過ごそうとする観光客も増えており、市内ではにぎわいが広がっている。昨年12月にオープンした平良西里のアルスタレンタカーモールでは「現在、一日あたり約30件の予約があり、常に満車状態」と話しており、交通量の増加が見込まれる中、関係者は利用者に安全運転を呼び掛けている。

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