
多国籍理解を促進 平良中で出前授業 ペルー、豪州、中国の特色
平良中学校(狩俣典昭校長)は13日、県の国際交流員(CIR)3人を講師に招いた出前授業を行った。同校1年生を対象にペルーやオーストラリア、中国の文化や特色について学ぶことで国際的な視野の拡大と国際協調の精神の養成を図った。その後、3カ国についてのクイズ大会も行われ、正解の多かった生徒へは講師らから各国のお土産がプレゼントされた。
学校訪問は(一社)自治体国際化協会県支部の事業で、異文化に対する理解を促進して国際的な視野を持つ人材を育てることが狙い。
CIRは県交流推進課に所属し、自治体の国際化推進に努め、県庁内の国際交流関係の通訳や翻訳を含む事務の補助、国際交流事業の企画・立案および実施などの活動を行っている。
同日は諸外国との相互理解の増進と、地域の国際化の推進に資することを目的とした外国青年招致事業(JETプログラム)の一環として出前授業を行った。
招かれたCIRはペルー出身のアラタ・キスペ・マキコ・ノルマさんとオーストラリア出身のウー・トンさん、中国出身の鄭潔(ジェン・ジェ)さんの3人。
授業ではCIR一人ずつが自国の文化や特色を生徒らに紹介した。
そのうち、9歳まで中国で育ったというトンさんはオーストラリアクイーンズランド州の南東部に位置し、国内で三番目に人口の多い大都市「ブリスベン」の出身。同都市の人口やオーストラリアの固有種やあいさつ、国鳥などを紹介し、日本に来て驚いたことなどを伝えた。
12歳まで日本で育ったというノルマさんと福建省出身の鄭さんもそれぞれの国の特色などを生徒らに伝えた。
その後、生徒らが問題に答える四択クイズでは、交流員が紹介した自国に関する質問を次々と出した。「オーストラリアにはいくつ州がある?」「ペルーの国旗は?」「中国で有名な食べ物は?」などの問題を真剣な表情で考え、鄭さんの「中国はじゃがいもの国で4000種類以上ある」との解説に生徒らは驚いていた。
クイズに正解し、最後まで残った10人の生徒にはCIR3人からポストカードなどがプレゼントされ、異国文化を身近に感じる機会となった。