座喜味一幸市長が退任 「未来へ種蒔きできた」 1期4年市政運営 支えた職員らに感謝
1期4年務めた座喜味一幸市長が24日付けで退任した。市役所2階大ホールで退任式を行い、職員らが参加。座喜味市長は市政運営への職員の協力、市民の理解に感謝し、市民所得10%アップやふるさと納税等を原資とした小中高生の大会派遣費の支援、旧平良庁舎の利活用の目途などを強調し、「確実に未来への種蒔きができた。その種が大きく育ち満開になることを楽しみにしている」と述べた。式を終えて1階エントランスホールに下りると多くの職員から拍手が寄せられた。これに笑顔を見せた座喜味市長は花束を受け取り、大勢に見送られながら市役所をあとにした。
宮古島市第5代の座喜味市長の退任式には、職員のほか与党議員らも参加した。
座喜味市長は「市政を刷新し一部の人たちだけが市発展の恩恵を受けることなく、全ての市民が恩恵の受益者になる市民が主役の宮古島市を築いていくことを誓い公平公正な市建設に取り組んできた」と振り返り、「その一環として公共事業の入札方法を指名入札制度から一般競争入札に変更し、これまで入札に参加できなかった業者にも門戸を開いた」と強調した。
4年間については「市民所得10%アップを目指し、そのために6次産業の推進が重要と考え全力で取り組んだ。上野庁舎は地産地消を進めるために整備し、学校給食の宮古島産の食材利用率は10%ほどから23%まで上昇した。ふるさと納税も4億円から12億円まで上昇し、自主財源率の比率は30%に達した」と述べた。
ふるさと納税などを原資に小中校生の大会派遣費や中学までの医療費無償化、出産子育て支援などソフト事業の実施拡充も強調した。
重視した教育では「教育関連予算が(2024年度に)全体の10%となった。これは子どもたちの健やかな成長と一人ひとりの持つ可能性を行政として最大限支援したいとの思いからだった。子どもたちが未来を切り開いていくことを応援している」と期待した。
懸案だった旧平良庁舎は「市民と観光客の交流拠点、宮古島産のおいしい物や特産品が楽しめるにぎわいの拠点に生まれ変わる道筋をつけた」と述べた。
下地島空港の国際線では「韓国との定期便就航で大勢の客が美しい海を始めとする豊かな自然を高く評価し一目見たいと訪れている。観光の発展に伴い自然保護の重要性も高まっている」と述べた。