松原で猫の避妊去勢手術 野良猫の繁殖抑制 動物医療機関、自治会が協力
「みゃーく猫幸せを守る会~第2回猫避妊去勢手術in松原~」が31日から2日間、松原自治会コミュニティセンターで行われている。松原地域で捕獲した野良猫や市民から持ち込まれた猫の手術は獣医師によって行われ、2日間の目標は約60匹。みゃーくTNR部代表の野中芙美さんは「野良猫が増え続ける地域は良くない。ゴミが荒らされたり糞尿問題や人間関係のトラブルを減らすためにも避妊去勢手術の大切さを知ってほしい」と話した。昨年は池間島で実施しており、今後も各自治会の協力を受けて行っていきたいという。
ボランティアグループ「みゃーくTNR部」は、飼い主のいない猫の繁殖を抑制し、保健所収容となる猫の減少や地域トラブルの防止を図る活動を推進している。この日の猫避妊去勢手術はTNR部、宮古島動物病院、アニマルバディの3者が主催。松原自治会や捕獲器を貸出したNPO法人ねこハピが協力した。
松原地域では前日に捕獲器を設置し、手術が始まる午後2時ごろには32匹が捕獲された。島内や東京からの獣医師5人で行われ、麻酔をかけられた猫の手術が行われた。
野中さんは、場所の提供や地域住民への説明を引き受けた松原自治会の協力に感謝。避妊去勢手術には「猫が好きな人や猫にあまり関心のない人にとっても野良猫が増え続ける地域は良くない。糞尿などの問題を食い止めるには全部は保護できないので増やさない取り組みをしている」と話した。
昨年は池間島で実施した。住民からは「猫の苦情が増えないという安心感がある。猫のことで困った時に相談できるボランティアグループがあることを知って良かった」との声を紹介した。
今後も他の地域で実施していく予定。「公民館を借りたり、自治会が住民に話をしてくれるとやりやすい。困っている地域はたくさんあるが獣医師がいないとできないので地道に進めていきたい」とも話した。
参加グループや獣医師のほとんどもボランティアで協力しており、旅費や消耗品には平良地域づくり支援事業から出ているという。手術費は動物基金の「さくらねこチケット」を利用。このチケットは市環境保全課が行政枠で取得しており、チケットを使うと無料で不妊去勢手術ができる。使用には条件があり、同課で受け付けると職員が説明しながら条件に合った人だけに配布している。