結の橋学園中等部生徒らは清掃活動に汗を流した =伊良部南区

サシバ保護へ環境保全活動 安心できる休息地づくり 地域美化でSDGs

 伊良部島小中学校(結の橋学園)中等部はサシバの保護月間に伴う環境保全活動を17日、伊良部南区で展開した。中等部の生徒会を中心とした同部半数となる103人が総合カウントの時限を利用して3チームに分かれてごみ拾いの清掃活動を行い、サシバが安心して休息できる伊良部島の環境づくりに努めた。生徒らは環境美化に汗を流し、サシバの保護だけでなく、生徒自身が住む環境についても考える契機となり、環境保護の意識を高めた。
 出発式で生徒会副会長の新里仁菜さんは、「サシバが安心して休息できる環境づくりを目指し、SDGsの目標を意識して取り組みましょう」と呼びかけた。
 活動では、7~9年(1~3年)の生徒103人が赤・青、緑・ピンク、黄・紫の3チームに分かれ、伊良部長浜のホテルてぃだの郷、同国仲のENEOS伊良部給油所、キャンプ村付近からたいこ橋までの各出発地点から清掃活動を行った。
 チームごとに分かれての清掃は、生徒たちにとって協力し合う重要性を学ぶ良い機会となり、伊良部島の自然環境を守るという共通目的の下、生徒たちは地域社会に貢献する意識を育みながら、SDGsに関する具体的な行動を体験した。
 サシバはワシタカ科の小型の猛きん類で、毎年「寒露」のころに宮古に飛来する。同校でも同様に毎年10月をサシバ保護旬間として、サシバ飛来調査の協力や保護啓発活動、環境保全活動などに取り組んでいる。
 サシバの飛来数は年々減少傾向にあり、2010年以降は1万羽を下回る年も確認されている。近年、止まり木となるリュウキュウマツなどの大木が、伐採や台風で減少していることから市鳥であり、保護が必要な鳥であるサシバが安心して休息できる伊良部島の環境保全が課題となっている。

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