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真剣な面持ちで市議の質問に応じる市の担当部局 =市議会本会議場

旧上野庁舎に設備導入 本会議質疑 生産量減で補助金返還 大原地区区画整理は再検討

 宮古島市議会(平良敏夫議長)は5日、座喜味一幸市長が9月定例会に上程した議案に対する本会議質疑を行った。本会議質疑は、各常任委員会での議案審査に向けて、全議員で議案の疑問点を整理し、課題を共有するための議事となる。このことから、市の担当説明員には丁寧な議案説明が求められる。なお、市議会はきょう6日と9日の2日間の日程で予算決算委員会を開き、2023年度一般会計決算の審査に入る。
 座喜味市長が市民所得向上の中核施策に据(す)え、食の地産地消と6次産業化の拠点として位置付けている市地産地消振興センター整備事業が終盤を迎えている。すでに入居者募集は今月17日までの受付で実施され、本定例会には一般会計補正で2億8870万円余の整備費を計上した。
 同センターは、旧上野庁舎を利活用して島で生産された農林水産物の加工および製造業を支援する目的で整備されるもので、市は「建築費1億776万円余、機械設備9717万円余、電気設備7562万円余で工事を行う」とし、「施設管理費の市負担分は年間770万円と見込まれ、約400万円の削減」と説明した。
 農林水産物流通不利性解消事業で県への返還金3366万円余が発生した理由を問われ、市は「23年度の事業実績が農産物の収穫量の減少により、当初の事業計画数量の65%の予算執行となり、同差額分を県へ返還する」とした。
 大原地区の区画整理事業の委託料650万円の計上について、市は「大原地区の約8割の住民が、区画整理事業への反対の意思を示していることから、大原地区の整備にあたって、区画整理事業から都市再生推進事業へ転換するための事業設計を行う費用」と応じたほか、豪雨時に平良中学校正門前周辺で発生する冠水対策について、市は「今回の補正で4610万円余の工事費を計上し、本年度中の改善を目指す」とした。
 各議案は担当常任委員会で審査が行われ、26日の市議会最終本会議で可否の裁決が行われる。

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