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暴力団追放宮古島市民総決起大会が行われた =マティダ市民劇場

「暴力団は出ていけ」 安全で安心な島目指し 市民総決起大会 指定暴力団・反社いらない

 宮古島市や市教委、宮古島署などが主催する「暴力団追放宮古島市民総決起大会」が29日、マティダ市民劇場で行われた。多くの参加団体らが一堂に集い、市内の飲食店などを暴力団などの反社会的勢力から守るとともに、市から暴力団を追放する意思を表明するためのもの。暴力団追放宣言を高らかに声を挙げ、閉会後には座喜味一幸市長らが宣言とともに「暴力団は出ていけ」とシュプレヒコールを上げながら市内を行進した。

「暴力団は出ていけ」と声を上げて行進した=市平良西里


 市内では6月に自営業の男性2人に対し、暴力団員がその威力を示しみかじめ料を要求する事件が発生したことから、同署(新垣健一郎署長)は今月7日に「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」の規定に基づき、中止命令を出した。また、6月28日には宮古横丁暴力団縁切り同盟結成式で結束を強化した。
 暴力団などの反社会的勢力は、警察の厳正な取り締まりと市民の幅広く粘り強い排除運動によって次第に社会から孤立しているが、改めて宮古島市から暴力団追放の強い意志を表明するために行われている。
 座喜味市長が「暴力団員としての身分を隠して違法薬物の密売や各種公的給付等をだまし取る事件や、卑怯かつ悪質な特殊詐欺事件など、資金獲得活動を一層多様化、巧妙化させている」と指摘。「市民生活に不安と脅威を与えるとともに、健全な社会経済活動を阻害する存在となっている」と糾弾した。
 新垣署長は「暴力団の構成員数は約320人で、1992年(暴力団対策法施行)に比べ5分の1まで減少している。暴力団の壊滅に向け、これまで以上に実態を潜在化させる必要がある。暴力団や反社会的勢力を根絶し、暴力のない安全で明るく住みよい地域社会の実現が求められている」と述べた。
 宮古島社交飲食業組合みかじめ料縁切り隊の奥平玄信代表は「親元が暴力団の店舗を利用しないよう官民一体となり情報共有することが大事だ。島民の総力を結集し、すべての地域、あらゆる領域から暴力団を排除する」と決意を示し「暴力団を恐れない」「暴力団に金を出さない」「暴力団を利用しない」「暴力団と交際しない」「暴力団事務所の存在を許さない」「暴力団 恐れぬ勇気 地域の輪」「金欲しさ 一生後悔 闇バイト」「顔見えぬ 振り込む前に まず確認」の大会スローガンを唱和した。
 県警本部刑事部組織犯罪対策課の砂邊健仁課長が暴力団の情勢についてスライドで紹介し、暴力団追放沖縄県民会議の大里英男専務理事が暴力団の対応について話した。
 大会参加者らは座喜味市長と平良敏夫議長を先頭に「暴力団は出ていけ、暴力団はいらない」とスローガンとともにシュプレヒコールを上げながら同劇場から市公設市場を通り、平良交番まで市内を行進した。

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