要請書を池田副知事(右から2人目)に手渡す下地会長(同3人目) =県庁

宿泊税「定率」導入を要請 沖縄ツーリズム団体協 県民の課税免除も

 【那覇支局】県が2026年度の導入を目指す観光目的税(宿泊税)を巡り、観光関連35団体で構成される沖縄ツーリズム産業団体協議会(会長・下地芳郎沖縄観光コンベンションビューロー会長)は27、28両日、池田竹州副知事に要請書、中川京貴県議会議長に陳情書を手交し、定率での徴収を県に求めるとともに県内在住者は課税を免除するよう要請した。

陳情書を中川議長(中央)に手渡す下地会長(右から2人目)=27日、県議会議長応接室


 同協議会は宿泊税を1人1泊または1部屋、1棟につき3%の定率にするよう要請した。2018年に同税制については事務負担などを考慮して定額とする方向で進んでいたが、コロナ禍による環境の変化から定率制を推す動きが広がっている。定率を採用しているのは現在、国内では北海道の倶知安町のみで定率制が採用されれば都道府県単位では初めてとなる。同協議会の試算では、課税免除なしで定率では120億6千万円、定額では設定税率により79億1千万円から81億8千万円になると見込まれている。
 要請書では、県内居住者や修学旅行で宿泊する児童、生徒や引率者には課税を免除するよう求めている。
 池田副知事は「県も定額と決めているわけではない。ただ、倶知安町以降の申請はすべて定額になっており、総務省のハードルは高い。提言を踏まえて事務レベルの調整は総務省と始めさせようと思っている」と話した。
 中川議長は「県議会の委員会で活発な議論をして県と観光業界で共通認識を持つのが良いのではないか」と話した。
 要請後、下地会長は「定率制で世界を目指そうという意見を出しているので、その方向性で何をすれば可能になるかといった前向きな導入についての議論をお願いしたい」と話した。

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