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ワークショップには多くの親子連れも参加し大盛況となった =25日、市未来創造センター内研修棟

金井喜久子の世界を体験 生涯と魅力を親子で学ぶ 愛と情熱の音楽WS 沖縄愛した女性作曲家

 金井喜久子プロジェクト実行委員会(鎌田佐多子委員長)は25日、未来創造センターで、沖縄を愛し音楽で人生を切り拓いた宮古島出身の女性作曲家である同氏を知るためのワークショップ「親子で謳おう♪みんなで歌おう♪金井喜久子」を開催した。会場を訪れた大勢の参加者らは同氏の弟子である新城悦子さんやプロジェクト発起人の宮城さつきさんから貴重なエピソードを聞き、その楽曲を実際に歌い、金井世界を体験した。
 このワークショップは、小学生以上の子供から大人までを対象に、金井さんの生涯や楽曲に触れることで、金井氏の足跡をたどることを目的とし、音楽とその生涯や魅力を広く伝えるきっかけとして開催された。
 新城さんらは金井氏の生誕地や音楽への出会いの地など、宮古島にまつわるさまざまなエピソードを語り、「じんじん」(1971年発表)などの楽曲や、金井氏が出演したテレビ朝日「徹子の部屋」の映像が紹介され、参加者は金井氏の人となりや音楽への深い愛情を感じ取る機会となった。
 宮城さんは徹子の部屋の映像について「古いもので許可を得るのに四苦八苦したがプロデューサーの一存で決めていただき『気持ちよく使ってほしい』というとてもありがたい言葉を頂いた」とその貴重性を述べた。
 金井氏(1906年~86年没)は、戦前に東京芸術大学で作曲を学び、戦後は沖縄や音楽の普及および発展に尽力した。日本人女性として初めて交響曲を作曲し、宝塚雪組公演やアメリカ映画で音楽を担当するなど、その功績は多岐にわたる。
 また、沖縄の戦後復興を願い、ひめゆり平和祈念資料館の建設にも寄与するなどその活動と残してきた音楽は常に沖縄の人々を励まし、勇気づけてきた。
 久松小6年の喜志多真央さんは母親と参加し、「宮古にこんなに凄い作曲家がいたことに驚いた。今回のワークショップで多くを学ぶことができた」と話した。
 また、10月20日午後4時からマティダ市民劇場で金井氏の足跡や生きざまを紹介するイベント「金井喜久子物語~朗読と音楽の調べin宮古」が開催される。チケットはBOOKsきょうはん宮古南店(79・0013)、よしもと南の島パニパニシネマ(75・3215)、市文化協会棚原音楽塾(070・9000・7476)で一般前売り券2千500円(当日3千円)、高校生は前売り当日ともに1千円(未就学児不可)で販売されている。

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