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生活バス路線維持のための補助金交付などを議論した宮古島市バス対策会議 =市役所・庁議室

交通弱者の足確保へ補助金決定 生活バス7路線を維持 来月4日「わった~バス感謝祭」

 2024年度第1回宮古島市バス対策会議(議長=嘉数副市長)が21日、市役所で行われ、本年度市生活バス路線確保対策補助金にかかわる路線の指定と25年度生活バス路線の維持方針について議論した。議論の結果、本年度も協栄バス5路線、八千代バス・タクシーと共和バスそれぞれ1路線の計7路線の維持に向けた補助金の交付を決定。また、9月4日に路線バス利用促進乗車体験事業「わった~バス感謝祭」が市でもスタートすることを発表した。
 生活バス路線は学生や免許を返納した高齢者などのいわゆる交通弱者にとって欠かせない交通手段だが、利用者の減少、人件費・燃料費の高騰などにより収入のみで運行を維持することが困難になっている。通勤や通学、通院といった住民生活に必要な交通手段を確保・維持するため、指定されたバス路線に補助金を交付している。
 市が指定しているのは、宮古協栄バスの▽新城吉野保良線▽長北山北線▽友利線▽与那覇・嘉手苅線▽新里・宮国線―の各路線、八千代バス・タクシーの池間一周線、共和バスの伊良部佐良浜経由平良線の計7路線。
 会議では23年10月1日から24年9月30日までを対象に、経常費用と経常収益の差額に補助金を交付すること、24年10月1日から25年9月30日まで同路線の補助を維持することも決定。補助金の額は各事業者から提出された資料に基づき、市が精査して決定する。
 バス路線利用者代表として会議に出席した仲間広二池間自治会長は八千代バス・タクシー(砂川能樹代表)に池間島内でのバス停増設を要望。運転免許を返納した高齢者が多く、池間公民館など集落から近いバス停が求められているという。
 それに対し砂川代表は「以前から要望を受けているが、狭い道路事情などを考慮し、現時点では難しい。駐停車が禁止されている場所を除き、自由に乗降できるフリー乗降制度をもっと活用してほしい」と答えた。
 また、県の補助を受けた路線バス利用促進乗車体験事業「わった~バス感謝祭」が9月4日に市でもスタートされることを発表。来月の水・日曜日に(計8日間)離島を含む県内すべての路線バスが終日無料で運行されるという。
 路線バス乗車体験により車にはないバスの良さを知ってもらうことで利用促進を図るというもので、これに合わせ市では沿線の保育施設の子どもたちによる絵を車内に展示する取り組みを行う。
 同事業の対象路線と保育施設は次の通り。
 ①新城吉野保良線―西城保育所②与那覇嘉手苅線―下地こども園③新里宮国線―上野こども園④池間一周線―ひよどり保育園⑤伊良部佐良浜経由平良線―伊良部こども園・佐良浜保育所

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