旧盆で線香や酒、料理を供えて先祖の霊を迎える =伊良部長浜

「ナカビ」三度の食事供え 宮古の旧盆 きょう送り日、先祖あの世へ

 旧盆「迎え日」の15日、宮古の各家庭や墓前などでは線香を焚(た)き、先祖の御霊(みたま)を迎え入れる光景が広がった。本家や仏壇を持つ家庭では料理や果物、和菓子などを供えて先祖を迎え入れた。きょう18日までの3日間は島外からも親族とともに過ごそうと大勢が故郷に帰り、期間中は先祖の見守りに感謝し思いを馳(は)せる。
 旧盆は、旧暦7月13日から15日の3日間、先祖の霊を迎えて共に過ごす。仏壇には重箱に入った豪華な料理やオードブル、サトウキビ、和菓子、バナナなどの果物も供えてもてなす。
 16日は「ナカビ」(中日)で朝、昼、夜の三度の食事を供え、親戚の各家庭を訪問して線香をあげる。
 このうち平良東仲宗根のある家庭では昼過ぎごろから子や孫らが集まり、にぎやかな雰囲気の中で、果物やご馳走(ちそう)を供えた仏壇に手を合わせ家内繁栄などを願っていた。
 きょう「送り日」には、打ち紙(あの世のお金)を焼いて先祖をあの世に送り出す。地域によっては送り出す時間帯もさまざまで、上野や佐良浜などは午前中には送り出すところもあれば、午後8時ごろに送り出す準備をするところもある。
 また、伊良部南区では仏壇に供えられた果物を道路に並べて子どもたちで競って拾い集める恒例行事もある。満足してあの世に帰った先祖が残した「ユウ(幸運)」を共有するならわしだ。

関連記事一覧