きょう宮古島市で開催 オール沖縄4区選考委 公正公平な討論会期待

 「泥仕合になるぞ」、4日に糸満市のシャボン玉石けんくくる糸満市で開かれたオール沖縄衆院選4区候補者の1人、立憲民主党公認で元那覇市議会議長の金城徹氏がクロス討論会で放った一言だった。討論会はその後、運営側が中断し、約5分間運営側と質問したれいわ新選組公認で前豊見城市長の山川仁氏と話し合いが行われた。再開後、山川氏の質問は取り消され、再度別の質問が政治団体「沖縄うない」の代表で前県議の比嘉京子氏に行われ、会は終了した=写真=。
 山川氏が金城氏に問うたのは金城氏が代表を務める立憲民主党支部の政治資金に関する有印私文書偽造の真偽だった。山川氏の質問直後に冒頭の金城氏の発言があり、運営が止めに入り、山川氏と協議のために中断した。山川氏と運営側で協議し、質問を取り下げ、会は再開した。運営側は「その質問は公開討論会にそぐわない」として説明し、会は再開した。
 会終了後、選考委座長の照屋大河県議は「4区の選挙区を盛り上げ、候補者の一本化を図り、みんなで応援する環境をつくるため公開討論会の実現に至っている。個人の性質に及ぶ質問だったため、協議して取り下げてもらった。中身については確認できていないが、一本化の趣旨とは違う方向性(の質問)ということで取り下げた」と話し、「個人の揚げ足取りは討論会の意義とは異なる」ことを理由に挙げた。
 今回の運営側の説明や対応には疑問が残った。公平な場での選考を目的に開催した討論会なら、不適切である(個人的にもそう思う)質問であっても金城氏に答弁させるべきで、運営側が忖度して中断させる必要はなかったかと思う。運営側が金城氏に気を遣っていると受け取られず、公平性に欠いた印象を持った。さらに中断し、質問を取り消したことで山川氏の質問が事実であるかの印象を与え、金城氏のマイナスだと思った。突発的なことで、運営側も対応に苦慮したと思うが、候補者のイメージを考えてほしかった。
 公開討論会は12日に石垣市でも行われた。3氏の討論会は白熱し、主義主張が視聴者に伝えられたように見えた。きょう13日には宮古島市でも行われる。運営側には公平公正な会の進行を期待し、3氏には政策や主張で熱い議論を交わすことを期待したい。
(那覇支局長・比嘉佑介)

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