植樹や育林の行動報告など議案を審議したグリーンネットの通常総会 =宮古森林組合

農地防風林の造成進む フクギなど763本植樹 グリーンネット 通常総会の議案可決

 美ぎ島宮古グリーンネット(会長・座喜味一幸市長)の第19回通常総会が2日、宮古森林組合2階ホールで行われた。2023年度行動報告・収支決算、24年度行動計画・収支予算案について審議し、原案通り可決した。23年度はヤブツバキ、テリハボク、フクギなど763本を植樹し、4回実施した育林ではヤブツバキを150本補植した。座喜味会長「ボランティアの力を借りた植樹で農地防風林や水源かん養林の造成は確実に進んでいる」と述べ、引き続き関係者らにグリーンネット活動への協力を呼び掛けた。
 座喜味会長は「近年の地球温暖化防止や災害防止などで水源かん養林がますます重要となっている。宮古島でも頻繁に襲来する台風や水資源の観点からも災害に強い島づくり、水辺のダムといった森林機能に期待が挙がっている」と述べ、ボランティア組織で立ち上げたグリーンネット活動の重要性を強調した。
 23年度行動では下地の積間地区に99人が参加し、フクギ147本、ヤブツバキ188本、テリハボク162本、シャリンバイ132本、イヌマキ134本の計763本を植樹したことを報告した。
 育林は城辺の西東地区と仲原地区、伊良部の家後地区で下草刈りを行った。平良宮原地区の育林には97人が参加し、ヤブツバキ150本を補植した。
 24年度は9月に城辺仲原地区で育林(下刈りなど)、10月に平良宮原地区で育林(下刈りなど)、11月に伊良部家後地区で育林(下刈りなど)、12月には下地積間地区で育林(下刈り、植樹など)を行う予定。
 議案審議のあと座喜味会長は「昨年はグリーンネット活動が高く評価され、大日本山林会から林野庁長官賞をいただいた」と述べ、会員や関係機関の協力に感謝。県宮古農林水産振興センターの平安名盛正所長が来賓祝辞を述べた。
 同グリーンネットは、農業やインフラなどに甚大な被害をもたらした2003年の台風14号を教訓に災害に強い島づくりの推進を地域住民の手によって持続的に行うことを目的に05年に緑化ボランティア団体として設立された。

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