搬入された葉たばこの鑑定するJT職員と太田組合長 =JT宮古たばこ取扱所

葉たばこ買い入れ始まる 自然被害乗り越え収穫 27日までの期間中、無事故願う

 宮古・石垣地区の2024年度産葉たばこの買い入れが1日、平良西里の日本たばこ産業(JT)宮古たばこ取扱所で始まった。葉たばこは植え付けから5月までは順調に生育が進み収穫量が期待されたが、梅雨入りと同時に集中豪雨で葉が裂傷を受け、その後の暑さで被害を受けたが台風3号の影響はなかった。台風被害を被った前年の宮古島市初日の実績は10㌃当たり重量131㌔だったが、ことしは同重量220㌔、同代金1㌔当たり2042円。買い入れは27日まで旧盆を挟んだ16・5日間行われる予定となっている。
 買い入れは午前9時から同取扱所内で開所式が行われ、今期の買い入れが順調に無事故で実施されることを願った。
 県たばこ耕作組合の太田彰組合長はじめ、生産者、JTたばこ産業の職員ら約60人は流れ作業と手作業で葉たばこを丁寧に取り扱っていた。
 取扱所を訪れていた宮古島市区選出の下地康教県議は「宮古島のさとうきびに畜産と基幹産業の1つの葉たばこ農業をこれからも支えていく」と述べた。
 施設内でレーンを流れる葉たばこを祖父母と真剣に見守っていた下地竜之介くん(東小5年)は「暑い日でも畑で仕事をしている家族はすごいと思う。今年もわき芽を取る手伝いをした」と農作業の大変さを語った。
 JT西日本原料本部沖縄リーフオフィスの鵜沢博英所長は「沖縄県は熊本県に次いで全国2位の葉たばこ産地の耕作面積。宮古は先島の中では耕作面積は一番多く占めている。JTとして農家と丁寧にコミュニケーションを取りながら今後も対応し、安全を第一にやっていきたい」と話した。
 今期の葉たばこ買入れは上野から始まり多良間―石垣―平良―城辺―伊良部―下地を予定している。
 JTの調査によると24年度は上野地区は160㌧、平良地区40㌧、城辺地区159㌧、伊良部地区33㌧、下地地区137㌧、多良間村36㌧、石垣島71㌧で総重量は636㌧を見込んでいる。宮古島市生産農家は64、多良間村7、石垣島10の総合計81軒とのこと。
 23年産の実績は買入重量506㌧、買入れ代金10億1千500万円で、1㌔当たり代金と10㌃当たり重量は宮古島市が1823円と159㌔だった。
 同日初日の10㌃当たり代金は45万7円、買い入れ重量は29㌧90・9㌔だった。

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