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保護観察対象者に対する対策要領などを話した(奥右から)大兼久さん、高野さん =やまと商事会議室

保護司の安全へ対応協議 面接対応「2人体制」に雇用主会、保護司会など 滋賀殺傷事件受け

 宮古保護区協力雇用主会(宮里敏男会長)は29日、5月に滋賀県大津市で発生した保護司殺害を受け、保護観察対象者との面接時などの対応や対処方法を協議する緊急対策会議を平良西里のやまと商事で行った。那覇保護観察所と宮古島警察署の講師は面接する時は単独せず2人体制ですることを求めた。同所からは「警察と良好な関係を築き、相談や緊急的な場合は110番して駆けつけてもらえるようにしてほしい」と述べた。事件発生後、全国の保護司に不安に感じていることなどを聞く調査を行ったことの説明もあり、今後分析して希望に添った対策を講じていくことも打ち出されたという。
 同対策会議には宮古保護区協力雇用主会、宮古保護区保護司会、宮古更生保護女性会の会員らが参加した。講師は那覇保護観察所企画調整課長の高野信幸さん、宮古島警察署生活安全係長の大兼久明さんが務めた。
 宮里会長は「滋賀県の事件は人ごとではないと感じているので会員のみなさんに呼び掛けた。雇用主会では対象者は雇用していないが、いつ何があるか分からないので勉強していきたい」とあいさつした。
 高野さんは「保護観察対象者を雇用していただく際の留意点について」で話した。
 全国的な保護司への調査では「個別で1対1の面接に不安を感じるとの声が多かった。事件が保護司の自宅だったので、このままでいいのかという不安の声もあった」と説明した。
 安全な状態の面接場所を求める声があることも説明。これには(周りに)人が多いファミリーレストランや職員がいる公民館などが示された。
 面接の場所ついては「どうしても自宅の部屋でやらなければならない場合は対象者を奥に座らせ、保護司は出入り口に座るようにすることで緊急時にすぐに対応できる」と話した。対象者の家族を同席させることや2人体制で行うことも勧めた。
 大兼久さんは「保護観察対象者に対する対策要領」で▽単独で面接しないこと▽自宅(個室)などで面接しないこと▽金銭の貸し借りには応じないこと▽適正飲酒の指導―の内容で話した。保護司と保護観察対象者で金銭の貸し借りがあると、それがトラブルとなり危険な状態になることもあるとして注意を呼び掛けた。

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