市補助のかん水始まる サトウキビ畑に撒く 申し込みの農家ら 早めの対応に安堵
宮古島市干ばつ対策会議で決めた市補助によるサトウキビへのかん水が5日から始まった。平良鏡原では夏植え用の苗となる畑に大型トラックから給水した水が撒かれた。農家は「(梅雨明け後に)雨が降っていないので心配している。かん水はサトウキビの葉が青々としているうちに撒かないと効き目がない。昨年に比べ今年は早めの対応で助かる」と話した。かん水費用はトラック1台当たり4500円で、内訳は市補助金が2500円、農家負担金が2000円となっている。
かん水の対象地区は市全域で、かんがい施設未整備地区やかん水器具などのない農家の畑。農家から申し込みを受けた各地区原料員が製糖工場を通して宮古地区トラック事業協同組合に申請。それを受けた同組合は夏植用種苗、春植、株出、夏植、草地の畑の順でかん水を行っている。
同組合(砂川秀樹代表理事)は5日からかん水作業を始めた。砂川代表理事は「今稼働しているトラックは宮古製糖、沖縄製糖、伊良部の地区で15台ほどだが、これから増えてくる。かん水施設がない場所では(小さな)苗用のサトウキビが弱っているのが見られる。農家はそんなに急がないとは言っているが、(干ばつ対策会議後)申し込んでいるので早めに対応して良かった」と話した。
平良地盛の塩川清さんは夏植え用の苗のサトウキビにかん水を依頼した。「このところ雨が降っていないので危ない。あと1週間も降らないと枯れてしまう。昨年は対応が遅かったので被害も出た。来月には夏植えの植付けを行うので早めにかん水をしてもらって助かる」と話した。
同会議は梅雨明け後、少雨傾向なことから干ばつ対策に迅速に対応するためにかん水作業を始めた。給水場所は宮古土地改良区管理が指定する3型給水施設などで、大型トラック1台当たり1日のかん水作業回数は12回までとした。かん水量は1農家20㌃(6台)を1巡として、2巡目以降は降水量を基に判断するとしている。