保守系2県議、政策実現へ 一夜明け決意示す
三つどもえによる激戦を展開した第14回沖縄県議会議員選挙宮古島市区の投開票から一夜明けた6日、初当選した新里匠(47)、再選を果たした下地康教(64)の両氏は、宮古新報社の取材に改めて勝利の喜びと、今後の議会活動への抱負を語った。両氏はともに今県議選で掲げた政策の実行、実現への決意を表明し離島振興に向けた課題解決に全力を上げる姿勢を示した。新県議への当選証書の付与式は20日に県庁講堂で行われ、25日から任期が始まる。
◆新里匠氏「人口減少を食い止め、豊かな生活へ」
宮古島の未来へ幅広い改革を
前日の初挑戦でのトップ当選となった結果を報じる宮古新報に目を通す新里さんは朝方まで多くの支持者、市民からのお祝いのメッセージをもらい午前4時半ごろに就寝し同6時半前には目が覚めたという。「当選したことは実感しているがまだ選挙戦が終わってない感じがする」との言葉から厳しい選挙戦だったことが伝わる。真っ黒に日焼けした表情からは疲れを微塵も感じさせない体力、気力ともに充分みなぎっている。
この選挙を振り返って「応援の力の強さと大きさを感じた。先輩たちからのたくさんの激励に思いがけない女性からの応援はうれしく感謝している。各世代にさまざまな職種、業種の市民からの声はしっかりと受け入れているので約束を果たす」と力強く話した。
初挑戦、初当選、トップ当選には「開票し4000票で止まった時には正直、不安を覚えた。ただ、選挙戦で各地を周り市民からの応援の声、激励の声をもらい支援の輪の広がりを感じていた。さらに小学生や中高校生からも自分の携帯電話にメッセージをたくさん送ってもらい、可能な限り返信もした。そのようなことがあり7934票という8千票近い票は大変ありがたく、また身の引き締まる思いだ」と語った。
ただ、投票率が低いことについては「候補者として政治家として責任を感じる。生活と政治は密接な関係があり、投票所に行き、『投票をする意義』を伝えていきたい」と力を込めた。
今回の選挙が2025年1月の市長選に与える影響については「まだこの選挙が終わったばかりで具体的には何も言えないが、宮古島の問題、課題を解決しなければいけない事は山積している。その同じ思いを持っている人を応援していく」と考えを述べた。
政策については「人口減少を食い止めるために経済振興、医療体制改善、福祉向上、教育改革とすることが目白押しにある。宮古島の生活を豊かにするためにこれからも市民の声を聞いて活動する」と市民に寄り添っていく決意を示した。
◆下地康教氏「早急効果対応取り組む」
市民の声重視、離島課題に挑む
選挙結果を報じる宮古新報に目を通した下地さんは「一生懸命やり切ったことと周りの支持者への感謝の気持ちがひしひしと非常に有難いと感じている」と感謝の思いを語った。
選挙を降り返り「『2期目の鬼門』と言われていたこともあり危機感をもって選挙に取り組んだ。選挙は生きものであり選挙のたびに違う生きものになり非常に対応が難しかった。これまでの4年間の自分の仕事ぶりをしっかりと市民の皆さまに検証されるということを感じた」と話し、また「保守系が2議席通ったことは合併以降初めてなので非常に驚いている」と感想を述べた。
今後の市長選に与える影響については「やはり保守系の議員が2人ということは次の市長選に向けて有利ではあるが、革新と言われている方々がもう一度巻き返しを考えて戦略を立て直してくるはずであり、そのあたりは厳しくなってくると思う」と話した。
2期目県議としての抱負について「やはり2期目からはしっかりと政治家としての評価が問われることになる。まず市民の皆さま方の声を聞くことを徹底していく」と姿勢を示した。
市民や支持者らへは「これまでや今回の選挙戦において、ご支持またご支援を頂いたことに非常に感謝を申し上げるとともに、その感謝の念をもって、私の離島のハンディの克服というテーマを基本に市民の皆さま方の要望にしっかり答えていきたい」と強く語った。
その上で「『離島のハンディの克服』というのは多岐にわたる。早急に解決するもの、中期的なもの、長期的なものを分けて取り組みをしていき、まずは市民の皆さま方からの大きな声として、家賃や物価の高騰が多く聞かれているので、それに対する対応をしっかりやっていく必要がある。ただ引き伸ばして取り組んでいくということではなく、早急に効果が出るようなカタチで取り組んでいきたい」と述べた。