県議選 3人が立候補届け出 各候補者、第一声放つ 16日投開票へ三つどもえ戦

 任期満了に伴う第14回沖縄県議会議員選挙は7日告示され、宮古島市区(定数2)は、順に革新系現職の國仲昌二氏(63)=立憲民主党公認、社民党推薦=、保守系現職で2期目を目指す下地康教氏(64)=自民党県連公認、公明推薦=、新人で前市議の新里匠氏(47)=公明推薦=の3氏が立候補を届け出た。投開票は16日。3候補はそれぞれの選対事務所で出陣式、出発式に臨んで勝利に向けて第一声を放った。期日前投票は宮古島市ではきょう8日からはじまり、9日間にわたって三つどもえの激しい集票合戦が展開される。
 宮古島市選挙管理委員会は県議選告示に伴い、7日午前8時半から市役所で立候補届け出を受け付けた。3陣営とも代理人が訪れ、二回の抽選で届け出順を決めた。関係書類の確認のあと、選管職員から遊説に必要な「選挙の七つ道具」を受け取った。
 このあと市内に設けられた各陣営の選対事務所前で出陣式が行われ、集まった支持者が団結を誓い合うとともに、勝利に向けて気勢を上げた。
 國仲、下地、新里の3候補は、詰めかけた大勢の支持者を前にした第一声で選挙戦に臨む決意と、勝利に向けて支持を訴えたあと、街頭宣伝カーに乗り込んで遊説に繰り出し、市内各地で有権者に対して立候補のあいさつと「一票」を求めた。
 県議選は市町村合併に伴って多良間村を含めた宮古島市区として5回目。前回に引き続き今回も保守分裂と革新陣営の一本化ということもあり、これまで同様に保革が議席を分け合うのか、保守が2議席獲得するのかが焦点となっている。
 選挙戦は15日まで行われることになり、3候補は街頭での演説などを通して政策浸透を図るとともに、支持を訴える。各選対では票の上積みに最終日まで総力戦で臨む構えだ。
 市区の有権者数(7日現在)は4万6052人。うち宮古島は宮古島が計4万5246人(男2万2875人、女2万2371人)で、多良間806人(男447人、女359人)。
 期日前投票は宮古島は市役所1階ロビーが8日から15日の午前8時30分~午後8時まで、城辺、伊良部、下地公民館および上野庁舎1階会議室では11日から14日の午前9時~午後5時と前回は市役所のみだった期日前投票が旧郡部でも実施される。

■國仲昌二候補「対話重視、課題解決へ」
 今回は「響まし 我々が 宮古(とぅゆまし ばんたが みゃーく)」の基本的な考えで政策を訴えている。宮古島市の誕生では一人ひとりが宮古を作っていく作業があった。それを原点としてみんなと一緒に宮古づくりをやっていきたい。
 一人ひとりと対話し、宮古の課題を洗い出し、それをしっかり宮古島市長あるいは多良間村長、県知事に届けて解決策を見つけていくのが大きな役割だと思っている。
 政府は南西諸島の軍備増強に前のめりで、自衛隊と米軍が一体化しており米軍が宮古に入ってくることが懸念される。そんな島にしたら子どもや孫に申し訳ない。このことを皆さんと共有したい。
 宮古中を走り回っているが、多くの皆さんから激励をいただき手応え十分。皆さんの支持、支援を最後まで広げていただきたい。一緒に頑張ろう。
 國仲昌二(くになか・まさじ) 1960年12月23日来間島出身。宮古高校卒。85年旧平良市職員の勤務を経て2013年から市議会議員2期。20年に県議会議員初当選、現在1期目。

■下地康教候補「離島ハンディー解決へ」
 4年前もこのように大きな心だしをしてもらい、県議員活動をスタートさせることができた。私は以前は行政で働いていたこともあり、この4年間と過去の行政の経験をミックスし、ハイブリッドな活動を2期目でも取り組んでいきたい。
 私の政治のモットーである「離島振興」という言葉はこれまでの政治家から多く語り継がれてきているが、医療、交通費、輸送費、教育費などさまざまな大きな課題を「いかに克服するか」と表現する。市民の皆さまの声を聞きながら一つひとつクリアしていきたい。
 また、コロナ禍が明けて宮古島の経済は観光業を中心に上向きになっているが住宅問題が近年は顕著になっている。若い人たちが宮古島に住み続けることができるような社会の実現にも使命感を感じる。どうかこれからの4年間、宮古島を良くするための提案を私にぶつけてほしい。
 下地康教(しもじ・やすのり) 1959年8月17日生まれ。宮古島市平良西仲宗根出身。明星大学卒。89年旧平良市役所採用。2013年宮古島市建設部長。20年に県議会議員初当選。現在1期目。

■新里 匠候補「明るい未来をつくりたい」
 この動かない政治、動かない行政、変わらない生活を変えていきたい。「政治は誰がやっても変わらない」というような風潮が世の中にはまん延している。なぜならこれまで本気で変えようとした人が少なかったからだと思っている。政治に失望してそして政治が変わらない、このような思いをもった人たちが選挙に行かない。その結果、世の中は本当に誰かのためにだけある政治がまん延をしている。
 本来の政治はそうではなく一人ひとりの生活を守り、つくっていくのが政治だ。「皆さんの不満をぶつけるところが今ありますか?」私はこの不満をぶつける場所でありたい。そして「みんなさんの生活を豊かにしたい」「子どもたちの教育の場をつくりたい」「子育て環境を良くしたい」宮古島の未来が明るい未来であってほしいし、それをつくりたい。今一度声援を応援をいただきたい。
 新里匠(しんざと・たくみ) 1977年4月15日生まれ。宮古島市伊良部長浜出身。日本大学卒。2017年宮古島市議会議員に初当選。2期目途中で辞職。

関連記事一覧