県にスポット増設など要請へ 宮古空港活性化協議会 平行誘導路の新設も 現状、課題を共有
宮古空港活性化協議会(会長・座喜味一幸市長)の2024年度第1回会議が28日、宮古空港ターミナル3階会議室で行われた。委員らが幹事会で議論された現状と課題を共有し、航空会社からエプロン拡張、航空機が駐機するスポット増設、平行誘導路の設置や貨物地区の拡張などについて県へ要請していくことを確認した。宮古空港ターミナルの座安治専務は「エプロン拡張、スポット増設を中心に取り組んでいかなければならない。航空会社からスピード感を持って取り組んでいただきたいという話もあったので早急に詰めて行動していきたい」と語った。
幹事会で議論された内容は項目、現状・課題、対応策で協議会の委員らに示された。座喜味会長のあいさつのあと座安専務が説明した。
現在航空機が駐機するスポットは5つあり、定期便で運航可能は3つで中型機対応は5番スポットだけだという。この状況に10年・20年先を見据えた空港整備計画が必要として「機材の大型化、中型機の対応にはスポットの増設が必要。エプロンを拡張し、2・3番スポットに中型機が駐機できるようにする。6番スポットを貨物側に移動し、大型機・中型機に対応する」を示した。
平行誘導路の新設は離発着の短縮が図られると説明。現在、航空機の着陸時は滑走路の先端でUターンして滑走路中央付近まで走行し、エプロンに入りスポットに駐機している。滑走路に2カ所からつながる平行誘導路が出来れば離陸もスムーズにいくとして実現に向けて要望していく。
貨物地区の拡張は「現在の貨物取扱量を考えるとかなり狭い。将来を見据え規模を拡張するために貨物地区の配置を見直す必要がある」と対応策を示した。
旅客ビルの保安検査場の混雑解消のために、3レーンを1レーン増設し計4レーンの対応は可能だという。ただ検査員の確保が進んでいないとの課題があり、「スマートレーン」の導入による省力化を挙げる。観光案内カウンターへの人員配置は県への要請でなく、空港ターミナルと関係機関の話し合いでできるので対応は可能。
駐車場については、5月から駐車料金30分無料化が実施。レンタカー駐車場確保では「レンタカーは旅客の足でもあるので駐車スペースを確保し、旅客の利便性・満足度を上げていく必要ある」としている。
同協議会は宮古島市、県宮古事務所、県土木建築部、日本トランスオーシャン航空宮古支社、全日本空輸宮古支店、宮古島観光協会、宮古島商工会議所、宮古空港ターミナルの組織で構成し、昨年4月27日に設立。幹事会は同日と8月21日、今年の4月17日に行われ、この日の協議会の開催となった。