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ホテル稼働率年間平均58%に 23年度実績 夏のピーク7月70% コロナ禍前水準も人材不足

 宮古島観光協会(吉井良介会長)は15日、市内主要宿泊施設の2023年度稼働率を発表した。年間平均稼働率は58・16%で前年度に比べて0・35㌽上昇した。コロナ禍以前(19年度)の57・39%を上回ったことで宮古島観光がコロナ前までの水準に戻ってきたとみられる。ホテル関係者は新型コロナウイルスが5類に移行したことが要因とするが、その一方で観光関連産業での人材不足はいまだ課題として浮上している。
 月別の稼働率と前年同月比は、▽4月=69・15%(18・85㌽上昇)▽5月=62・04%(14・01㌽上昇)▽6月=64・86%(7・79㌽上昇)▽7月=70・07%(3・7㌽上昇)▽8月=59・68%(1・25㌽下降)▽9月=60・67%(9・08㌽上昇)▽10月=66・13%(0・45㌽上昇)▽11月=57・67%(7・41㌽下降)▽12月=42・30%(13・66㌽下降)▽1月=39・56%(7・9㌽下降)▽2月=51・49%(9・89㌽下降)▽3月=54・25%(9・64㌽下降)―となっている。
 同年度の月別稼働率では最も高かったのは7月の70・07%(昨年度同月66・37%)で、4月69・15%、10月66・13%と続く。その一方で12月の42・30%、1月の39・56%の2カ月は50%に届かなかったものの全体的に高い水準となり、コロナ禍以前の活況が戻ってきたとみられる。
 同年度の観光は5月の新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行したことで全国的にも沖縄は航空需要回復も早く、5月の大型連休は入域客数が大幅に増加し夏場は全体として好調に推移した。空路のみではコロナ禍前を超える月もあった。冬場は社会人や大学のスポーツ合宿なども再開されるなど増加への寄与も大きい。
 ある観光関係者は「やはり5類移行の影響は大きく、リゾート地としての知名度、本来の活気が戻ってきた」と話す一方、「タクシーやレンタカーは台数を増やしても人が足りない」と人材不足を強く訴え、「毎年これを言ってる気がするが解決しない。人が足りていると聞いたことはない。夏場のスタッフ確保前に現在のスタッフが疲弊しないようにどうにか取り組むしかない」と懸念を呈した。

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