「稼ぐ企業」公募説明会 企業連携で収益向上を 県産業振興公社 公募申請5月17日まで
公益財団法人県産業振興公社は18日、宮古合同庁舎で2024年度「稼ぐ企業連携支援事業」の公募説明会を開いた。同公社からは主幹の仲嶺亜希子氏と専門コーディネーターおよび農学博士の廣瀬和信氏が参加した事業者らに複数企業のお互いの強みを生かした連携体として新たなビジネスモデルの構築など「稼ぐ力」の支援について説明を行った。同事業の公募申請期間は5月17日午後3時まで。
同事業は県内事業者の収益力や生産性の向上を図るため、県内中小企業などで構成する連携体(連携企業)が取り組む、「新たな商品」「ビジネスモデルの開発」「県外市場への販路拡大」「経営合理化」といったプロジェクトに対し、同公社のハンズオン支援(専門家派遣)およびプロジェクトに要する費用の一部を補助している。
支援期間は最長2年までで1年目は上限900万円(補助率10分の9)、2年目は同800万円(同10分の8)の支援を受けることができる。
はじめに仲嶺氏から事業概要の説明が行われ、申請書類の書き方やつくり方のポイントについて廣瀬氏が解説した。
廣瀬氏は連携体について、「自社の現段階で示される『弱み』を『どこかと連携することで』強みに変えることができる『課題』をまず見直し分析することが大切」と話し、将来のあるべき姿から逆算して戦略を考え、現状の課題や実績から直近の戦略と目標を考えることで行動計画を具現化できるなどと説明した。
代表的な連携として▽オープンイノベーション型▽ファブレス型▽共同製品開発型▽共同販売および販促型▽共同製造型―を挙げ、事例を紹介した。
そのうち、共同製造型では沖縄市の知名御多出横(チナオーディオ)社については手作り販売で量産できなかったところ、採択1年目はNTI社(うるま市)と連携したことで部品を外部委託し量産に成功。さらに2年目には連携企業をNOMARK社(那覇市銘苅)にし、もう一つの課題であった営業人員不足を営業DX化することに成功したという。
2年目については公社から紹介されたとのことで、どの企業でも良いわけでなく企業双方のプランのマッチングにより成功したとのこと。そのためにはビジョンの明確化を構築する必要がある。
また申請書類で大事なこととして「顧客目線」「具体的な数字」が評価されるという。
同事業に申請の際は同公社への事前相談が必須とのことで℡098・859・6236もしくは同公社のホームページから問い合わせ可能とのこと。