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防災展望台から不安そうに海を見る住民ら =カママ嶺公園

津波警報で住民ら高台避難 台湾東部地震 不安でいっぱい海を見る 午前9時警報、11時に注意報 正午、全域解除に安堵

 気象庁によると3日午前8時58分ごろ、台湾東部沖を震源とする推定規模マグニチュード7・7の地震が発生した。この地震により津波が発生し、宮古・八重山地方、沖縄本島に「津波警報」が発表された。警察や消防などが緊急車両を出して海岸近くにいる人に高台避難を呼びかけ、緊急地震速報や市防災無線などからの呼びかけを聞いた市民らは近くの高台に徒歩や車で避難した。カママ嶺公園の防災展望台には多くの市民らが避難し、不安そうに海を見る姿が見られた。市平良では午前10時50分に30㌢の津波が観測。警報は午前11時に注意報に切り替わり、正午に全て解除された。
 震源地は、台湾東部沖(石垣島の西南西250㌔付近)で震源の深さは23㌔。台湾花蓮は震度6強の揺れがあり、近くの与那国島では震度4を観測した。宮古島でも揺れを感じ、家や職場に居た人たちは突然の地震に驚いた。
 地震発生の直後、気象庁から緊急地震速報が流れ、「台湾付近で地震発生、強い揺れに備えて下さい」との注意の呼びかけがあった。その後、津波警報の発表があり、「沿岸部の方は、ただちに高台など安全場所に避難してください」と呼びかけられた。
 これを聞いた住民らは、津波災害時の指定避難所となっている高台に避難した。カママ嶺公園や同公園内の防災展望台にも多くの住民らが徒歩や車で避難。展望台から不安そうに海を見る人や家族、友人らと話しをしながら不安を和らげる姿が見られた。
 カママ嶺公園前の道路は避難してきた車で溢れた。住民らは徒歩で避難した一方、多くは車で避難。自宅で高齢の親と同居している男性は「(家は近くだったが)親が歩くのが大変なので車で来た」と話した。20代の男性は道路に溢れる車に驚いていた。
 JTAドーム宮古島や隣りのサンエー宮古シティの屋上に車で避難する人も居た。市は市役所1階ロビーや2階大ホールなどを開放し、多くの人たちが避難。保健センターでは多目的ホールを介護施設などに開放した。
 津波警報は午前10時40分ごろに津波注意報に切り替わり、正午には全て解除された。気象庁は「これ以上津波が大きくならないと判断し全て解除した。宮古・八重山地方の沿岸では津波に伴う海面変動が観測されているので、今後1日程度は継続する可能性が高いと考えられる」と注意を呼びかけている。

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