多くの人でにぎわった宮古矯正展 =未来創造センター多目的ホール

2年ぶり宮古矯正展 服役中の成果物を展示販売 きょう午後3時まで開催

 沖縄刑務所は9日、市未来創造センター内中央公民館で2年ぶりに「宮古矯正展」を開催した。沖刑だけでなく全国各地の受刑者による刑務所内作業製品が2千500点展示販売され、会場となった多目的ホールは多くの市民でにぎわっていた。きょう10日も午前10時から午後3時まで開かれる。
 同企画は服役中の受刑者らが県内外刑務所内で義務付けられている作業の成果を展示および販売することにより、彼らが人に役立つ製品づくりに励んでいることや社会復帰した際の偏見などへの理解といった目的に行われている。市では2022年3月以来2年ぶりに開催された。
 会場には多くの市民らが訪れ、成果物である革・木工・金属製品などを買い求めていた。中でもバーベキューで重宝される燻(くん)製可能な大型、小型グリルは人気商品だという。
 沖刑の受刑者は現在約200人で、紅型の壁掛けや三線立て、リュウキュウマツ製のコースターや守礼門の置物など精巧な作りに目を見張るものがあった。
 沖刑の堀内祐輔看守長によるとリュウキュウマツ製の守礼門は慣れた人でも半月以上はかかるほど製作時間を要するとのこと。
 また受刑者は刑務所内で作業しなければならないが、その材料にもお金がかかる。そのため、展示販売会行い、その材料費を捻出する。価格も材料費とほぼ同額だという。
 堀内看守長は「彼らに対してはやはり怖いとの思いはあると思う。無期懲役の受刑者もいるが、多くの受刑者は出所し社会復帰する。そのときに更生した彼らと身近に接するかもしれないので理解をしてほしい」と語った。
 成果物はこのほか、横浜刑務所受刑者らによる人気商品の洗濯洗剤「ブルースティック」も展示販売されている。同刑務所では展示場が併設しており、土日祝を除き訪れて購入も可能だという。

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