3月定例会2日目は予算関連議案の質疑が行われた =市議会本会議場

体育館整備費など可決 市議会3月定例会 補正予算案(5千万円余)が議会通過

 宮古島市議会(平良敏夫議長)は4日、3月定例会本会議を開き宮古島市(座喜味一幸市長)から提出された55議案のうち予算関連の16議案に対する質疑を行ったほか、防衛予算の宮古島分屯基地等周辺整備費で実施される伊良部屋外運動場の外構整備と市総合体育館の解体設計などの事業について、3月末までの年度内において入札・契約・予算執行を行う必要があるとして同補正予算案を先議案件として審議を行い賛成多数で原案通り可決した。
 補正予算案の質疑では、農業基盤整備促進事業で7億円余の次年度繰越が発生した件をはじめとする農業関連事業での減額補正の要因確認に質問が集まった。市は「基盤整備事業の複数地区でさとうきび収穫後の事業実施への変更要望があり、要望に応じて実施時期の変更を行なったことで次年度繰越が発生した」と現状を説明した。
 肥料、農薬及び農業資材高騰対策補助金で約1億4千万円が減額となったことを「同補助金は2022年の価格を基準額として高騰分を補填する予算として計上していたが、価格高騰のピーク時には国や県などの支援もあった上で、価格が安定期を迎えたことで予算の95%となる約1億4千万円が不要となった」と市が説明した。
 議員から「昨年9月に農家からの申請を受けた農業生産力および農家所得アップ支援事業1億5千万円余の給付が現時点でも支給されていない」との指摘に対して、市は「同事業の申請処理が終了した時点で、一括給付を行おうと進めてきたことが支給遅延の要因となってしまった。申請者に迷惑をかけているが3月の年度末までには完了させたい」と理解を求めた。
 観光や市民生活での二次交通不足の解消に向けたループバス事業などでも実施までに時間を要した結果、事業期間が短縮されことで2342万円余の不用額が発生したことや、新規就農者育成総合対策事実施業やひとり親家庭生活支援事業などで対象者不足により全額執行に至らなかったことを受けて、議員が「各種事業の設計や運用、公共工事の発注などの行政運営の遅延は市民生活にとって不利益となる」と行政事業の円滑運営を求めた。
 新年度の再生可能エネルギー運営事業特別会計の売電収入の減額要因を問われ、市は「太陽光パネルや蓄電池の劣化状況を勘案するために直近3年間の売電実績応じて予算を算出している。電力会社が行う廃棄積立制度の影響もあり次年度は4百万円余の減額予算(今年度比16%減)となった」と説明した。

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