連絡会が3月1日からの認証制度の運用開始を発表した =市役所

島の生活、自然守るガイドライン 来月1日から 「認証制度」運用開始へ

 宮古島サスティナブルツーリズム連絡会が21日、市役所で会見し、3月1日から同ツーリズムガイドライン認証制度の運用を始めると発表した。島の人々の生活や自然環境を守るなどの「島の統一ルール」には市民向け、観光客向け、観光事業者向けのガイドラインを設けている。認証制度はガイドラインの認知度を広め、実効性を高めていくためにスタートする。観光事業者が認証店になると認証マークのステッカーが広告に使え、市や観光協会から観光客らを紹介されるなどのメリットがある。
 同連絡会は島の観光の安全・安心の向上、自然環境の保全と観光の両立実現、島と観光の持続性向上を目的に2022年5月に設立。市や県、観光協会、警察、海上保安部、漁業組合、海岸利用促進連絡協議会、水難事故防止推進協議会、美ら海連絡協議会などの団体で構成している。
 会見は宮古島観光協会の吉井良介会長、砂川朗市観光商工スポーツ部長らが行った。事務局が経緯や概要を説明し、「宮古島サスティナブルツーリズムガイドライン認証店」の受付は3月1日からスタートすると発表した。
 同ツーリズムガイドラインは「宮古島の自然や文化、島の人々の生活を守り、次の世代につないでいく」を理念に掲げた島の観光行動における基本指針。「島の統一ルール」には市民向けと観光客向けがあり、観光事業者向けでは環境に配慮し、安全のルールを守り、地域とつながりを持って地域に配慮するという項目がある。
 同連絡会は今後、「認証店」(宮古島サスティナブルツーリズムガイドラインを遵守している事業者)を観光客らに積極的に紹介する。認知度が高まり、認証店を利用しようとする観光客が増加すると事業者も認証店になるべくガイドラインの遵守をつとめるという効果が出てくる。
 認証店に登録される条件は同ガイドラインを遵守していること。ガイドラインを守っていることを示すチェックリストや保険書類などの必要事項を事務局に提出することで「認証店」と認められる。
 準備を進めてきた事務局の担当者は「認証店を増やし、観光客が認証店を選ぶようになってくれればいい」と期待を込めた。この取り組みは県や国からも注目されているという。「この仕組みを県、日本全体に広げていきたい」とも語った。

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