宮古の井戸巡りで説明を聞く参加者 =大和井

先人の生活用水に触れる 市民総合文化祭

 第18回宮古島市民総合文化祭の一般の部「史跡巡り」が3日に行われた。今回は宮古の井戸巡りで、参加した市民が大和井(ヤマトガー)、大川(ウプカー)、七原井戸、友利のあま井戸、アナ井など8カ所で説明を受け、水道が発達していない頃に先人たちは、どのように生活用水を得ていたのかなどについて理解を深めた。

大和井の高い石積みに圧倒される


 午前10時ごろ、未来創造センター駐車場でバスに乗り込んだ参加者はまず初めに平良西仲宗根の大和井を訪れた。案内した同文化祭郷土史部会長の久貝春陽さんは井戸全体に入念な石工技術が施されており、手法はそれぞれの石を互いにかみ合うように削り合わせて積む「相方積み」であることなどを説明した。
 入口の案内版から奥にある大和井まで足を踏み入れた参加者は、石段を下りていくと目の前の高い石積みに圧倒された。久貝さんは説明のあと参加者からの「石はどこから持ってきたのか」の質問に「琉球石灰岩なので宮古島で採れる石が使われている」と答え、井戸は水が湧き出る場所をくり抜いて造られたことなどの説明もあった。
 市文化協会の饒平名和枝会長は、4年ぶりの史跡巡りに「宮古各地に残るカー(井戸)を訪ね、井戸にまつわるエピソードや説明を通して宮古の歴史への理解を深める機会となる。先人の歩んだ歴史に思いを馳せ。美しい自然と井戸巡りを楽しんでほしい」と実施を喜んだ。

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