ループバス、市街地循環路線を運行 地域公共交通会議 需要多い時間帯で実証
2023年度第4回宮古島市地域公共交通会議(会長=嘉数登副市長)が18日、市役所2階大ホールで行われ、市が計画する観光循環バス自走化実証事業(宮古島ループバス)で市街地循環路線の実証運行について協議した。需要が増えて公共交通が不足する時間帯に運行し、市民や観光客の交通手段確保に向けて来月中旬ごろからの開始を予定している。また住民の要望を受けて友利線デマンドの停留所を追加したことも報告した。
ループバスは市街地と下地、上野、城辺の宿泊施設や観光地を結ぶルートで現在運行しているが、アンケート結果や観光事業者への聞き取り結果から市街地循環の導入を求める声が多かった。市民と観光客の移動需要が重複する夕方は市街地の飲食店利用者が多くタクシーの配車が厳しいことから、公共交通全体で移動手段を提供するため、需要の多い時間帯で実証運行を行うとしている。
期間は11月中旬から来年1月31日を予定。ルートは未来創造センターを起点に市街地のスーパーや商業施設、公共施設、宿泊施設などの18カ所の停留所を時計回り、反時計回りで運行する。車両は小型観光バスタイプを使用。時間帯は午後5時から午後8時半。市街地循環路線のニーズ調査、飲食店や宿泊施設と連携した利用促進、望ましい運行ルートやダイヤ、運賃などを検討していく。
友利線デマンドは従来の路線バスが決まった時間であるのに対し、利用者が乗車したい時間帯や場所を予約でき、9月4日から城辺の友利や砂川、下里添、西里添の居住者を対象に実施。今回は住民の要望を受けて西西や西東、西中、仲原などに16カ所の停留所を新たに設けた。
また宮古タクシー事業協同組合は地元優先配車アプリを導入し、その収益から免許返納者など高齢者へのタクシークーポン券提供を計画していることを報告。全国的にも初めての取り組みになるという。