内覧会に訪れた事業者に説明する市職員 =上野庁舎

活用向け意見・要望収集 上野庁舎で内覧会

 市産業振興局は7日から上野庁舎の内覧会を行っている。利用を希望する事業者に現場を見てもらい、出された意見や要望をもとに今後の整備計画等の方向性を決める検討材料としていく。2日間で加工業者や宿泊業者、農家ら4件が訪れて説明を受けた。内覧会は14日(土・日除く)まで行われており、同局では参加者を募集している。市では同庁舎を地産地消の拠点としての活用を考えており、地域内経済循環の構築を目指している。
 市では地産地消を実現するためには特に加工や保管等の施設の必要性が指摘されていることから、農村エリアに位置し、国道に面している上野庁舎を農産物の集積に適していると考え、地産地消の拠点としての活用を検討している。食料の地産地消を推進し、地域内経済循環の構築と所得向上を目指していく。
 内覧会では利用を希望する事業者に現場を確認してもらい、使いたい区画やその活用方法、必要な整備などについて意見を聞くことが目的。参加した事業者からは水まわりなどの整備を求められ、市が同庁舎内で設置を予定している冷蔵庫に関して台風時の非常電源の有無の質問、区画を業種別にゾーニングする意見もあった。
 ある事業者は「今後、自社の冷蔵庫だけでは足りなくなる。市がどの程度整備できるか。条件が整えば使いたい」と話した。規格外野菜の加工を新規で始めたいという農家もいた。
 同局の下里盛雄局長は「どういった条件で整備、修繕すれば良いか。今は情報を収集している段階。内覧会での意見をもとに市のやるべきことが見えてくれば。整備に向けて前へ進めたい」と話した。
 内覧会の対象は地産地消の意義を共有し、同庁舎を活用して市内での地産食材の利用促進や商品開発等を実施、地域活性化に貢献できる者。時間は午前9時~正午と午後1時半~4時半。1事業者当たり30分~60分程度。要予約。申込先は同局産業振興課(73・1919)。

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