「宮古島肉まつり」開催 畜産農家の経営支援
宮古島市(座喜味一幸市長)は7日、物価高騰に苦しむ畜産農家の経営を支援するため、「宮古島肉まつり」を開催すると明らかにした。同日、本会議場で行われた9月定例会への提出議案質疑で、我如古三雄氏に対する石川博幸農林水産部長の答弁。市で生産された肉類を安価に楽しめるイベントで、11月中旬から12月上旬にかけての開催を計画しているという。質疑ではほかに、故障が相次ぐJTAドーム宮古島の冷房施設対策も示された。
市当局は9月定例会に、4億8081万円一般会計補正予算案を提案。そのうち、宮古島肉まつり実行委員負担金として315万円を計上している。7日の議案質疑で、我如古氏が当局に詳細な説明を求めた。
畜産農家は現在、飼料や資材の高騰で飼育コストが高止まりしているだけでなく、肥育農家の買い控えでセリ価格が低下しているという厳しい経営状況に置かれている。石川部長は打撃を受けている畜産経営を支援するため、牛、豚、山羊、鶏卵などを安価で提供し、島内外へのPRと地産地消につなげるためと事業の目的を説明。
開催時期は11月中旬から12月上旬を予定しており、同時期に開催されるほかのイベントとのコラボレーションなどを含めて検討しているという。来場者に2000円分のチケットを500円で販売し、ステーキやハンバーグが特価で味わえるほか、ゲームなどのイベントを企画している。
石川部長は「セリ価格が低迷して打撃を受けている畜産農家支援や、宮古食肉センターの経営安定を目指して補正予算に事業費を計上した」と述べた。
JTAドーム宮古島の管理運営費には、523万円を計上。狩俣勝成氏が詳細な説明を求め、砂川朗観光商工スポーツ部長が答弁。
砂川部長は「現在設置している空調が7年を経過し、故障がひんぱんに生じている。市民や利用者に不便が生じているため、リースで機器を入れ替えることを計画している」と説明した。
野ネズミに配線をかじられていることが、ひんぱんな故障の原因と考えられているという。対策と費用負担責任を問う狩俣氏に砂川部長は「被害対策を講じた上での契約とするため、同様な被害が生じた場合は、リース事業者の負担になると考えている」と述べた。