宮古島市、健康増進計画策定へ 来年度から12年間対象
第1回宮古島市健康増進計画策定委員会(会長・座喜味一幸市長)が9日、市保健センターで開かれ、2024年度から12年間を対象とする第三次計画(健康みやこじま21)の素案について議論した。計画は23年度中に策定する予定。生活習慣改善などを通し、疾病リスクを低減する一次予防に重きを置いた取り組みを推進。重点分野として、子どもの肥満軽減やむし歯予防、若者の健康診断受診率向上推進の三つを上げている。
宮古島市では少子高齢化が進むとともに、地域の医療・介護を支える事業者も高齢化している。数年後には高齢者の生活を支える側の不足がますます深刻化することが予測されているため、今後10年間やさらにその先を見据えた取り組みの強化が求められている。
そのため、第三次健康みやこじま21では、幼少期からの正しい生活習慣の習得や市民の健康づくりに資する環境整備を基本に、すべての人々が協働し「健やかな生活を支える健康づくりの推進」を目指す。
計画の基本的な方向性は①介護を必要としない期間を伸ばす②個々人が健康づくりや改善に取り組む③健康づくりに資する社会環境を整備する④(人生の)各段階における健康課題の解決を目指して予防的に支援する―の4点。
健康づくりや課題解決に向けては、若者の検診受診率向上、子どもの肥満対策とむし歯予防の推進に重点的に取り組む。
22年度における市の若年層検診受診率は5・02%。これを27年度に10%、32年度に20%に引き上げることが目標。高度肥満の小学生は22年度で134人、これを同じく99人、50人に引き下げる。むし歯を持つ小学生の割合は、22年度で男子39・8%、女子39・0%だった。32年度までにそれぞれ20%、19%に下げることを目標にする。
座喜味会長は委員会冒頭、「大変残念なことに、宮古島市の健康寿命は県下ワースト。生活習慣病の予防や重症化防止に、より具体的な行動計策を策定していきたい。皆さんも大胆かつ率直な意見を受け、充実した計画になることを期待する」とあいさつ。
計画案は24年2月に取りまとめる。35年度までの12年間が対象だが、29年度に中間評価、33年度に最終評価を行う予定。