生活物資輸送のため臨時で入港した南西海運の「なんせい丸」 =平良港

貨物船の輸送再開 当面は品薄続く懸念も

 台風6号の影響で欠航が続いていた貨物船の運航が8日再開した。南西海運の「なんせい丸」が那覇港から臨時便で平良港に入港。同社では8日ぶりの入港となり、輸送された生活物資は市内のスーパーなどに次々と運ばれていった。きょう9日も貨物船1隻の就航を予定。また琉球海運もきょう大型貨物船が入港をしている。貨物船の長期欠航、沖縄本島での物資不足、今後の台風の進路などから当面は品薄の状況が続くことも懸念されている。

貨物船入港で棚に並んだ精肉=市内のスーパー


 「なんせい丸」は午前7時半に平良港第一埠頭に入港。まだ波が高いため貨物は通常より少ない750㌧で、冷凍・冷蔵食品など全ての生活物資を輸送した。到着した食料品は平良港運が次々と市内のスーパーや量販店などに配送した。9日は臨時で「せつ丸」の運航を予定している。
 グループ会社の大米建設の砂川鐵雄副社長兼宮古本店長は「生活物資が不足しているため急きょ那覇を出港した。宮古島のためになれば良いと思い判断に至った。生活物資不足の緩和になれば」と話した。
 琉球海運では9日、RORO船「あやはし」を臨時で運航する他、10日もRORO船「みやらびⅡ」の運航を予定している。
 市内のスーパーでは職員が運び込まれた商品を棚に並べ、精肉などの生鮮食品はすぐに買い物かごに入れられていた。
 貨物船の輸送は再開したものの沖縄本島が長期間暴風に巻き込まれ、台風6号が九州方面に進み、8日に発生した台風7号が本州方面に進むと見込まれ、今後の物流への影響が懸念されている。
 あるスーパーの店長は「生鮮品は一部が入ってきた。あす大型貨物船が入れば加工品や飲料などは目途が見えてくると思う。本土や九州が台風の影響を受けるとプライベートブランド商品の入荷が遅れるのが心配」と話した。
 別のスーパーの店長は「入荷は発注の5割ほど。生鮮品は2割。本島の問屋が欠品している。台風7号の影響で本土からの商品が届かない恐れがある。この先も不透明。品薄の状況はあと1週間ぐらい続くのでは」と不安そうだった。

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