旧城辺中で安全祈願祭 宝塚医療大学 観光学部校舎改修工事
宝塚医療大学(兵庫県、岸野雅方学長)は、2024年4月の観光学部宮古島キャンパス開校に向けて着々と準備を進めている。旧城辺中学校で4日、校舎改修工事の安全祈願祭が行われた。隣接する敷地では、学生寮の新築工事も進んでいる。文部科学省から学部設置の認可が下り次第、学生募集活動も本格的に開始するという。祈願祭に出席した市の関係者からは、城辺地域の活性化などに大きな期待の声が寄せられた。
同大学は宮古島に校舎を置く初めての高等教育機関で、観光学部宮古島キャンパスでは1年生100人が学ぶ予定。当初は23年4月の開校予定だったが、コロナ禍の影響で1年延期となっていた。2年生以上が宮古島で長期インターンを行うことを想定し、学生寮は127室を備える。
校舎として使用する旧城辺中学校は、市から無償譲渡を受けた。鉄筋コンクリート造2階建てで、延べ床面積は2361平方㍍。改修工事では外壁の塗装や床の張り替え、LED照明への取り換えなどが行われる。校舎改修は24年1月末、寮の建築は2月末終了予定。
同大学観光学部設置準備室の上地昭人宮古分室長は、宮古島に観光学部を設置する意義について「なんといっても観光地としての魅力が高い。都会では味わえない宮古ならではの雰囲気の中で学ぶことができる」と説明。宮古島市や航空会社、市内の各リゾートホテルなど、官民20以上の団体とインターンシップ受け入れ提携を結んでいるという。
城辺地区地域づくり協議会の中村康明会長は「100名からの若者が城辺に住み、地域を歩くというだけで相当な効果がある。ボランティアや地域行事への参加など、活性化に大いに貢献してくれると思う」と期待を寄せた。また「大学開校は宮古の子どもたちの目標にもなる。子どもたちとの交流でさらなる効果が生まれるだろう」と語った。
改修の設計・管理は都一級建築設計事務所(垣花正昭代表)が担当し、工事は共和産業(下地和彦代表)が請け負う。安全祈願祭では宮古神社の奥間寛次権禰宜が祝詞などを奏上し、各教室を塩で清めた。座喜味一幸市長は台風6号対応で多忙のため、代理で市職員が出席。大学関係者も来島予定だったが、飛行機の欠航で欠席となった。