台風通過後も強い風にさらされるサトウキビ =市内のほ場

サトウキビ約2億2千万円 台風6号の被害速報

 宮古島市(座喜味一幸市長)は4日、台風6号に伴う被害額速報を発表した。それによると農作物の被害額はサトウキビが2億1877万円、収穫後期のオクラが1295万円となった。暴風域が長時間続いたものの風向きが一定の方向だったためサトウキビは大きな被害とならなかったようだ。その他、被害額は確定していないが市総合体育館で雨漏り、前浜海浜公園広場遊歩道の決壊および倒伏などの被害が確認されている。
 サトウキビの被害面積は宮古島4089㌶、伊良部島1020㌶で計5109㌶、減収量は宮古島7426㌧、伊良部島1882㌧で計9308㌧、被害額は宮古島1億7453万円、伊良部島4423万円で計2億1877万円。
 同市は1日午後4時に暴風警報が発表され、3日午後9時に解除され、2日以上暴風が続いたが風向きが西南西から南西とほぼ一方向で最大瞬間風速も39・0㍍(平良下里)だったため、葉裂傷や折損ともに大きな被害を免れたという。
 被害調査を行った関係者は「長時間暴風が吹いたが、被害は大きくなかった。最初の北寄りの風があまり強くなかったのが良かった。葉裂傷はあるが先端だけ裂けたものが目立つ」と述べた。別の関係者も「風が一定方向で乱倒伏が少ない。干ばつ傾向には良い雨だった。あと少し雨が降って除塩ができれば」と話していた。
 オクラの被害額は宮古島が574万円、伊良部島が721万円で計1295万円。切り戻しを行ったほ場が少なく倒伏や葉の裂傷、実のスレが見られた。関係者は「収穫の終盤に入っていた。再収穫には3週間ほどかかるので出荷量は減少すると思う」と話した。
 この他、JTAドーム宮古島の施設管理道路内街灯2基のソーラーパネルが破損、総合体育館アリーナで雨漏り、下地球場ブルペン南側ベンチの破損、前浜海浜広場遊歩道決壊および倒木、市道4カ所で冠水、消防伊良部出張所庁舎の2階天井パネル落下、消防本部門柱シーサー落下による破損などの被害が確認された。

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