座喜味市長(左)が神谷准教授に委嘱状を交付した =24日、市役所2階大ホール

持続可能な交通網構築 2計画の策定へ議論

 宮古島市(座喜味一幸市長)は現在、持続可能な交通網構築に向けて二つの計画策定を進めている。一つは公共交通の活性化と再生を図るもので、もう一つはまちづくりを支える総合的な都市交通整備指針(マスタープラン)を定めるもの。24、25の両日、市役所で、地域交通協議会と総合都市交通検討委員会を開き、計画案の内容を議論した。いずれも本年度中に取りまとめる予定で、琉球大学の神谷大介准教授が委員長を務めている。

■公共交通 バスの利便性向上へ
 公共交通協議会では、路線バスの利便性向上などを目指す地域公共交通計画を策定する。計画の対象期間は5年間。24日に開かれた第1回会議では、神谷准教授を会長に選任したほか、現状と課題の確認や目標設定を行った。
 市では全国と同様に高齢化が進み、免許返納者の増加も予想されている。一方で「利便性が悪い」などの理由から、交通弱者の移動手段として路線バスが選ばれない傾向にある。路線バスを維持するための財政負担の増大や、運転手の高齢化も課題となっている。
 また入域観光客数が増えているが、移動手段はレンタカーが中心。外国人や免許を持たない若年層に対応するため、空港や港を中心とした交通機能の強化を図ることが求められている。
 こうした現状を踏まえ、計画の基本理念に「わかりやすくやさしい交通体系の構築~『持続可能な公共交通』の提供を目指して~」を掲げた。軸となる主要路線の創設や効率の良い運行のための路線再編、わかりやすい運賃体系構築や情報発信に取り組む。
 実現に向けた具体的な施策や事業、計画の推進方法などについては第2回以降で議論する。パブリックコメントなどを経て、来年1月末までに最終的な案をまとめる予定となっている。

■都市交通 広域・長期的方針示す

都市交通マスタープランを検討する委員会が開かれた=市役所2階大ホール


 総合都市検討委員会では、おおよそ20年後を目標に広域・長期的な方針を示す市都市計画マスタープランの策定に取り組んでいる。25日に開かれた第2回会議では、計画の実現に向けた目標数値の設定などを検討した。
 宮古島市では近年観光産業が著しく隆盛し、減少傾向にあった市人口が増加に転じるなどの大きな変化が起きている。一方で二次交通不足の課題も顕著になり、交通面におけるインフラ整備が喫緊の課題となっている。また、高齢者が安心して移動できる公共交通整備も求められている。
 同プランはこうした課題の解決を目指し、交通施設整備などのハード対策と、路線バスなど交通手段のソフト対策を合わせた総合的な都市交通体系を立案するもの。市全域を対象に、2040年を目標とした計画を策定する。
 基本理念は「住民にも観光客にも環境にもやさしい交通体系の構築~『持続可能な島づくり』の実現に向けて~」。交通体系を幹線道路と公共交通に大別し、それぞれの施策を展開していく。計画に実効性を持たせるため、▽バスの利用しやすさ▽道路の歩行安全性―の満足度といった目標数値設定を検討した。
 9月に第3回委員会を開き、最終的なプランを取りまとめる予定。

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