虫歯予防を呼び掛け デンタルフェア開催
3年ぶりとなる第36回宮古地区デンタルフェア(主催・同歯科医師会)が17日、未来創造センターで開催された。6月4日~10日の「歯と口の健康週間」にちなんだもの。「手に入れよう 長生きチケット 歯磨きで」をキャッチコピーに、歯磨き指導や唾液検査、パネル展示などさまざまな催しを展開。会場は多くの親子連れで賑わった。同歯科医師会の波平篤樹会長は「小さなうちから虫歯予防に取り組んでほしい」と呼びかけた。
日本歯科医師会は1928年から、「64(むし)」にちなんで6月4日に「虫歯予防デー」を実施。数度の名称変更を経て、2013年から「歯と口の健康週間」となった。正しい知識の普及啓発などで歯の寿命を延ばし、国民の健康増進に寄与することを目的に、全国各地でさまざまな取り組みが行われている。
コロナ禍の影響により、宮古地区でのフェア開催は3年ぶりとなった。パネル展示では、21年度の3歳児虫歯有病者率を紹介。宮古管内は29・3%で、全国の約2・9倍にも上る。沖縄県の18・9%と比較しても10近く高い状況。県は虫歯有病者率と未処置歯のある人の割合が、どの年齢も全国平均より高く、年齢が上がるにつれて全国との差が拡大している。
ブラッシング指導では、▽歯と歯ぐきの間に45度の角度でブラシを当てて左右に細かく動かす「バス法」▽歯ぐきから歯の先に向かって回転させるように磨く「ローリング法」▽歯ブラシを歯に直角に当てて小刻みに動かす「スクラブ法」▽歯をかみ合わせて円を描くように磨く「フォーンズ法」―を紹介。顕微鏡で虫歯の原因となる細菌を観察するコーナーもあった。
多くの親子連れが訪れ、虫歯予防について学んでいたほか、バルーンアートや塗り絵、くじ引きで楽しむ姿も見られた。小学1年生と4歳の女の子を連れてきていた30代の女性は「いろいろなことが学べて、子どもも楽しんでいた。家族みんなでこれまで以上に気をつけていきたい」と話した。
波平会長は「子どもたちには歯医者が怖いイメージがあると思うが、親しみを持ってほしい。歯のあるなしで寿命にも影響がでるため、小さい時から歯を大事にすることは大切。ぜひ予防に取り組んでほしい」と呼びかけた。