新商品をPRする(左から)武田部長、伊良波組合長、栗山組合長、座喜味市長 =市役所大ホール

島の水産物で新商品 もへじ・漁協と連携して開発

 日本ならではの各地の素材を活かした商品開発を手掛ける食品卸売・開発業もへじ(本社・東京)は、宮古島市のマッチング支援により伊良部漁業協同組合、宮古島漁業協同組合と連携して開発した新商品「鮪と山椒のオイル漬け」「宮古島のもずくとお味噌をつかったお味噌汁」を10日から全国のカルディコーヒーファームなどで発売する。9日、市役所で関係者が記者会見を行い、宮古島の素材を活かした新商品をピーアールした。
 同社では2020年から「ふるさと繋ぐもへじ便」として各地域の特産品や素材、地元で愛されている食材を使い、より地域と連携した商品開発に取り組んできた。特産品開発と全国販売を通じて地域活性化を目的としている。カルディ(全国約490店舗)と公式オンラインストアで発売し、宮古での販売は今後検討していく。
 「鮪と山椒のオイル漬け」は伊良部島産のマグロフレークを使用。昆布だしなどを合わせてオイル漬けにし、山椒の風味をアクセントにしている。おつまみをはじめ温野菜や麺類のトッピングにも合うという。「宮古島のもずくとお味噌をつかったお味噌汁」は宮古島産太もずくの食感を生かしたフリーズドライ加工で、市内のマルキヨ味噌の天然醸造みそを使い、深みのある味わいに仕上げた。
 記者会見で新商品について説明した同社企画開発部の武田翔太郎部長は、コロナ禍でマグロやモズクの消費量が減少して在庫が余っていると聞き、試食したところ「良い素材であることに気付いて商品開発に取り組んだ」と話した。
 座喜味一幸市長は「新たな宮古島の水産物を活用した商品が開発されたことをうれしく思う。今後ももへじと連携し、行政としても販路拡大に努めたい」と感謝を述べた。
 伊良部漁協の伊良波宏紀組合長は「熱いご飯にのせて食べたがおいしかった。マグロの消費が減る中、商品を作ってくれたもへじに感謝したい。若い人が魚を食べなくなっており、まずは加工品から食べてもらいたい」と話した。
 宮古島漁協の栗山弘嗣組合長は「宮古のモズクは生産管理が行き届き、良くなったと言われているところで商品を作ってもらった。生産者もさらに一層努力して良いモズクを作りたい」と述べた。

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