城辺、伊良部が40%超 高齢化率、各地区で上昇 市議会一般質問
宮古島市議会(上地廣敏議長)の3月定例会一般質問第2日が16日、市議会本会議場で行われ5人が質問に立った。宮古島市の旧5市町村における高齢化率が2005年の合併時と比べて22年で平均して7%以上も上昇し、特に城辺と伊良部の両地区は40%を超えて高齢化が深刻な状況となっていることが分かった。また、人口移動は平良が増加し、城辺、下地、伊良部は減少するなど集中化が進んでいる状況だ。下地信男氏に福祉部の仲宗根美佐子、企画政策部の垣花和彦両部長が答弁した。
仲宗根部長の説明によると、06年2月末現在と22年度のデータは高齢者数、高齢化率の順に旧市町村別に▽平良=6209人(17.66%)から8945人(23.62%)▽城辺=2479人(33.48%)から2229人(41.33%)▽上野=744人(23.06%)から921人(24.48%)▽下地=917人(27.7%)から1036人(34.94%)▽伊良部=1852人(28.83%)から2109人(42.99%)―となっている。
垣花部長は17年度と22年12月現在の住民基本台帳に基づいて人口の増減を報告。地区別は、平良が2609人(7.3%)増の3万8244人、城辺が2037人(27.1%)減の5466人、下地が321人(9.6%)減の3018人、上野が626人(19.1%)増の3902人、伊良部が1581人(24.4%)減の4909人となった。上野は陸上自衛隊配備で増加した。
下地氏は、高齢化の進展が旧町村で大きいと指摘した上で、「限界集落」といわれる高齢化率50%以上の自治会(集落)状況について、111自治会のうち10年前は3自治体だったが、ことし2月現在は13に増え、40%以上も11自治会だったのが40に増えていると説明し、「中には67%という自治会もある。全体で見るとコミュニティが機能しない状況。地域をどう維持するか、高齢者が安心して暮らせるかを見るべき。細かな部分をしっかり検証することが重要」と市当局の対応を求めた。