中学男女・小学女子、合計点全国上回る 22年度体力調査宮古地区の結果

 2022年度全国体力・運動能力、運動習慣調査において、宮古地区の小学生5年生女子と中学2年生男女の実技合計点が、全国平均を上回っていることが10日までに分かった。県宮古教育事務所のまとめによるもの。中でも握力とボール投げは、公表された全学年で全国を上回る優秀な成績。持久力と受難性を計る種目は全国との差が大きく、課題となっている。コロナ禍で全国的に体力が低下しており、同事務所は学校・家庭・地域社会の3者が連携し、子どもたちの健やかな体の育成を図る取り組みの推進が必要としている。
 調査は全国の小学3年生から中学3年生までを対象に実施されているが、例年小学5年生と中学2年生の結果のみが公表されている。沖縄県は小中の男女すべてで全国平均を下回っているが、宮古地域は小学男子以外で全国を上回った。
 小学男子は21年度、全国を1.57上回っていたが、22年度は全国より2.29、県の1.92低い成績。学校の運動に所属している割合が、21年度の67.2%から22年度は36.8%と大きく減少しており、体力低下と相関が見られる。
 小学生の実技は8種目。中学生は持久走を加えた9種目を実施。ボール投げでは小学生はソフトボール、中学生はハンドボールを使用する。小学生男子は3種目、女子は6種目、中学生は男女それぞれ5種目、4種目全国を上回った。
 20㍍シャトルランは小学女子以外全国以下。持久走は男子1500㍍、女子1000㍍で、それぞれ全国平均を25.43秒、19.67秒下回った。21年度の57.19秒、34.59秒差からは改善されたものの、依然として大きな差が開いている。
 柔軟性を計る長座体前屈は小中男女すべて全国を下回っており、県平均を超えているのは中学女子のみ。小学生は男女ともに5㌢台と、全国との差が大きい。
 体力調査合計点の全国平均は、19年度から低下し続けており、コロナ禍で子どもの運動不足が顕著となっている。教育事務所はおおむね幼児期から中学生までの運動習慣が生涯にわたる体力・運動能力などの基盤になるとして、学校や家庭、地域における運動機会の確が重要としている。
 宮古独自の課題解消に向けては、運動前後でストレッチをしっかり行い、ウォーミングアップにシャトルランを取り入れ持久力の向上に努めるなどの対策を例として挙げている。

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