台風時の品薄解消に寄与すると期待されている物流センター

品薄解消へ検討はじめる 港運、小売業者と意見交換

 今年4月に供用開始した平良港総合物流センターが台風時の品薄解消に機能していないと指摘されている問題で宮古島市は13日、課題解決に向けての検討を始めた。宮古島市港湾課職員や港運会社、小売業者などの関係者による意見交換会が行われ、インスタントラーメンやレトルト食品などの長期保存食品の保管を優先しながら品薄解消に向け段階的に対応していくとの意見が出た。意見交換会は今回が初めてで、今後も継続的に行うという。

意見交換をする関係者ら=平良港総合物流センター


 非公開で行われた同意見交換会では、物流センターを利用する2つの港運会社のうちの1社とその関係業者で行われ、現時点でできる範囲とできない範囲について意見が出された。
 市港湾課によると話し合いでは、インスタント食品と冷凍冷蔵が必要な商品に分けて考えた結果、台風の接近が予想されたときには、常温でも長期間保存ができるインスタントラーメンやレトルト食品、缶詰などから小売業者が可能な限り仕入れていくことで今後調整していく意見が出た。
 冷凍冷蔵施設の設置については、意見は出たもののコストや管理者などの問題で意見がまとまらず、どの商品をどれくらい確保するか算出したのち、再度検討し、考えていくと示した。
 温度管理が重要になる冷凍、冷蔵が必要な生鮮食品や賞味期限が近い牛乳や卵などは備蓄が難しいこともあり全ての商品を一気に対応できないため段階を踏みながら対応していくとし、市民の理解を求めた。
 小売り関係者は「賞味期限が短い商品を大量に備蓄するのは、店に出して販売しなければいけない小売店のリスクになる」と話した。
 市建設部の大嶺弘明部長は、大規模な品薄の要因として、8月から2週連続で台風が接近し4便の貨物船が運休になったことに加え、食品や飲料水の買いだめがあったと挙げながらも「どうすればいいか今後も関係業者などと意見交換をしながら進めていきたい」と話した。
 後日、もう一方の港運と意見交換していく予定。

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