22年産葉たばこ 宮古地区7億9800万円
宮古地区の2022年産葉たばこの買入が22日に終了し、買入代金は約7億9800万円となり、前年産に比べて13億5600万円、74.1%と大幅に減少した。品質はやや上昇したものの収穫期の長雨で疫病が発生して収量が大きく落ち込み、昨年の廃作募集による生産農家の減少に伴い買入重量は393㌧で615㌧、61.0%減少した。今期の買入は平良西里の日本たばこ産業(JT)宮古たばこ取扱所で7月20日から始まり、買入日数は13日間だった。
今年産は収穫最盛期の5月の月降水量が平良下里で815㍉となるなど各地で平年の約3倍と同月の過去最高を更新。長雨により疫病(ボタモチ病)が発生して収量が大幅に低下した。また全国的なたばこ需要減少によるJTの作付け廃止の募集に伴い生産農家も減少。宮古地区の生産農家数は73戸(宮古島市66戸、多良間村7戸)で38戸減少、栽培面積は289㌶で140㌶減少した。買入代金は5月の台風で甚大な被害を受けた11年産の11億6400万円を下回った。
買入実績の内訳は、宮古島市が買入代金7億5200万円(前年比12億8800万円減)、買入重量370㌧(同584㌧減)、1㌔当たり代金2031円(同86円高)、10㌃当たり重量137㌔(同97㌔減)、多良間村が買入代金4600万円(同6800万円減)、買入重量23㌧(同31㌧減)、1㌔当たり代金1977円(同49円高)、10㌃当たり重量137㌔(同112㌔減)。
県たばこ耕作組合の太田彰組合長は「長雨のダメージが大きく収量が減少したことはやむを得ない。品質は前年産に比べて少し上がったので、来年に向けて収量を少しでも上げていくように努力したい」と話した。
以前、5月の台風で被害を受けたことから現在は播種を前倒しするなど早めの栽培を行っているが、今回の長雨に対しても「毎年梅雨が来ることは分かっており、雨が降れば被害も出る。早めに収穫できる作り方を考えていく必要がある」と述べた。