大勢の市民がウォーキングを楽しんだ =平良港国際クルーズ拠点

初めて一般に開放 平良港国際クルーズ拠点

 宮古島市(座喜味一幸市長)は17日、平良港国際クルーズ拠点を初めて一般に開放した。2022年3月までに整備が完了したもののコロナ禍で活用が進んでいない同施設を広く周知する目的で行われたもので、市民約80人が旅客受け入れ施設からクルーズ岸壁まで往復約2㌔のウォーキングを楽しんだ。「海の日」を盛大に祝うため3年ぶりに開催された「みなとフェスタ2022」の一環でもあり、宮古島海上保安部が同岸壁に巡視船「みやこ」を展示した。

展示された巡視船「みやこ」前で記念撮影をする家族連れ


 クルーズ船専用岸壁は全長420㍍で、22万㌧級のクルーズ船が接岸可能。舗装部分には宮古上布の代表的な図柄である「七宝紋柄」をカラータイルでデザイン。国直轄事業として沖縄総合事務局平良港湾事務所が所管した。関連事業で市が平良荷川取に旅客受入施設(CIQ=税関、出入国管理、検疫の略)などを20年度末までに整備した。
 国内クルーズ船が6月29日寄港し供用が開始。平良港のクルーズ船受け入れは2年5カ月ぶりだったが、外国クルーズ船の再開見通しは立っていない。CIQ施設の本格的な使用は、外国船寄港時となる。
 市は同施設を広く市民に周知し親しんでもらうため、コロナ禍の影響で3年ぶりに開かれた「みなとフェスタ2022」の一環として岸壁ウォーキング大会を企画。10時出発と10時半出発に分かれ、約80人の市民がCIQからクルーズ岸壁までを往復した。
 市建設部の大嶺弘明部長は「多くの市民に参加いただき感謝する。天気にも恵まれ、楽しいウォーキング大会になることを期待したい」とあいさつ。照屋雅彦平良港湾事務所は「『みなとフェスタ』を2年間見送っていたが、ことしは皆さんをこの施設に招待できた。未来創造センターで実施している平良港パネル展も訪れてほしい」と述べた。
 宮古島海上保安部は巡視船「みやこ」をクルーズ岸壁に展示したほか、子ども用制服を貸し出してマスコットキャラクターの「うみまる」と記念撮影をするなど、市民と交流を深めた。
 参加した60代男性は「とても気持ち良かったし、普段入れない場所で貴重な体験ができた。対岸にトゥリバーや平良市街を眺めるのは今までにない新鮮な景色だったが、宮古も都会になったと感慨深いものがあった」と感想を語った。

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