県内の人口 21年ピーク、減少始まる

 【那覇支局】りゅうぎん総合研究所は4日、2022年6月時点の県の将来推計人口を発表し、県の人口は21年の146万8400人をピークにして減少に転じていく見通しだと報告した。人口減少が進むと社会保障制度、労働市場、自治体の財政などに大きな影響をおよぼす可能性が出てくる。第6次沖縄振興計画などでは30年ごろまでは、人口増加が続くとしていた。
 県内の総人口は21年をピークに減少を続け、70年には118万8400人と27万9100人の減少になると推計した。
 21年の日本人の人口は前年比0.1%(1500人増)の144万9100人と増加したが、22年以降減少に転じ、70年には114万3600人と20年から27万9100人減少する見通し。日本人の出生数は死亡数を上回る状況が続いていたが、22年1月から死亡数が上回る状況が続いた。出生数の減少はコロナ禍による婚姻件数の減少や妊娠の先延ばしが影響とみられ、自然減が増加した。また、転出入による社会減もみられ、20、21年はコロナ禍により首都圏などへの転出数が減少したが、22年はコロナの感染状況が落ち着いてきていることから転出超が拡大しており、社会減も要因とみられる。
 21年の外国人人口は同2.6%減(500人減)の1万9300人だった。22年以降は増加に転じると予想される。入国規制が続くことや世界的な労働者不足によって、これまでより伸びは鈍化するとみられもののが70年には4万4800人まで増加すると予測されている。

関連記事一覧