コロナ警報で市長、医療関係者「医療体制がひっ迫」
座喜味一幸市長は13日、市役所で宮古病院の岸本信三院長、宮古地区医師会の竹井太会長、宮古保健所の木村太一所長と共同会見を開き、宮古圏域での新型コロナ感染拡大により医療体制がひっ迫しているとして、市民に感染対策の徹底を強く訴えた。また、県が26日まで発出しているコロナ感染拡大警報期間中は、子どもを守る対策を重点的に行う必要があるとして、登下校時や自宅など6つの場面での注意事項を具体的に呼び掛けた。
新型コロナの感染拡大で市長と市の主要な医療関係者が共同会見を行うのは初めてのこと。市長は「大型連休後の感染拡大が予想以上に広まっている。当たり前の日常を取り戻すために市民が頑張ってきてくれたが、今一度しっかりとしたメッセージを出す必要性があると考えた」と意図を説明。市民一人ひとりが感染防止対策を徹底し、一丸となって市の医療体制を守っていこう」と述べた。
13日現在の市の1週間の新規陽性者数は、人口10万人当たり1421・24人と県平均を大きく上回る状況が続いており、病床使用率も大きく増加し医療体制がひっ迫している。
コロナ警報期間中に子どもを守るためとして①登校時②教室・屋内③部活④学童・塾⑤下校・帰宅時⑥自宅―それぞれの場面で、▽健康状態のチェック▽屋内でのマスク着用▽こまめな換気の徹底▽密を避け多人数での飲食はしない▽同居家族も感染リスクの高い行動をしない▽療養に備え市販薬、スポーツ飲料などを準備―といった対策を徹底するよう求めた。
岸本院長は宮古病院の看護師がコロナ感染や濃厚接触などで20人以上療養中になっており、大変厳しい状況にあるとして「これまで以上の感染防止対策に加え、ワクチン接種を進めてほしい。医療者と市民が一緒になってこの危機を乗り越えていこう」と訴えた。
竹井会長は「若い人が中心だが、感染リスクの高い高齢者にも広まってきている。『自分は大丈夫』と思うのではなく、宮古の発展の礎となってきた高齢者の命を守るための行動をしてほしい」と呼び掛けた。
木村所長は「今週末にかけての状況を見ないと感染のピークは見通せないが、少なくとも6月中旬までは収束には至らないと考えている」と見通しを示した。