宮古島市、職員の感染発表怠る 「申し訳ない」と陳謝

 宮古島市では10、11日と2日連続で新型コロナの新規陽性者が100人を超えるなど、感染拡大に歯止めがかからない状況が続いているが、市は職員の感染状況に関する情報発信を約2カ月にわたり怠っていた。担当する市総務課は「市民に大変申し訳ない」と陳謝し、同日、市ホームページでの公開を再開した。5月は同日までに38人が確認され、2022年は累計で133人となった。

 市は職員の感染状況をホームページで公開し、公式LINEで発信している日々の新規陽性者情報にもリンクを貼っているが、3月16日を最後に情報は更新されていなかった。市によると、市内での感染が落ち着いていた3月下旬ごろは職員の感染者もいなかったが、4月中旬ごろから新たな陽性者が確認され、大型連休前後からは職員の感染も増加していたという。
 市総務課は「決して忘れていたわけではないが、年度変わりで業務が多忙な中で遅れてしまった。公開していない分までさかのぼって、早急に情報提供したい。市民に大変申し訳ない」と述べた。伊川秀樹副市長が市議会3月定例会の会期中に新型コロナに感染した際も、市から情報発信はされなかった。
 過去の内訳として11日、3月16~31日までは5人、4月は38人の感染があったと発表した。また、市で急速な感染拡大が続いている5月は、1日も途切れることなく新規陽性者が報告されていたことが分かった。5月に要請が判明した38人のうち、発症の2日前までに市民との接触があった職員は5人。いずれも感染対策を講じていたため、濃厚接触者に該当する人はいなかったという。
 市は情報公開再開に合わせ「職員の新型コロナウイルス感染症の陽性確認におきましては、市民の皆様へ大変ご心配をお掛けしております。今後も、職員の感染拡大防止対策に努めてまいりますので、ご理解とご協力のほど、よろしくお願い致します」とのコメントを出した。
 沖縄県・内閣府沖縄総合事務局・第十一管区海上保安部といった県内の官公庁は、職員に感染者が出た場合の速やかな情報公開を継続している。

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