青柳さんが発見したミヤコメリタヨコエビ =イーエーシー提供

宮古島の湧き水で新種 「ミヤコメリタヨコエビ」

 浦添市の環境コンサルタント会社「イーエーシー」の青柳克主任研究員が宮古島の5カ所の湧き水で発見したヨコエビが新種であるとこのほど判明した。イ―エーシー、京都大学、広島大学などによる共同研究チームが4日、発表した。宮古島にちなんで「ミヤコメリタヨコエビ」と命名。地下水経由で進化した可能性があるという。昨年12月22日にドイツの学術誌に研究成果の論文を公開した。

 ミヤコメリタヨコエビは体長5㍉程度。通常のヨコエビと異なり体色が白く眼を持たない。これらは地下水性種に共通してみられる特徴で、研究チームは海から地下水経由で淡水域に進出し進化した可能性を指摘している。
 青柳さんが2012年、旧宮原小学校近くの湧き水、城辺の新城プイキャー、保良泉(ボラガー)、ムイガー、山川ウプカーで約30個体を発見し採集した。19年にチームで調査を開始し20年3月に正式な標本を再採集。広島大の富川光准教授と青柳さんの連名で公開した。命名の基準となった標本は宮原の体長5.7㍉のオス。論文では残り4カ所からの3.8~5.3㍉のオス、メス7個体も標本として指定した。
 研究では小笠原諸島に分布する新種の「オガサワラメリタヨコエビ」と遺伝的に近い類縁関係を持つことも分かった。今後は琉球列島、小笠原諸島間の分散の可能性について新たな議論の展開が期待される。
 青柳さんは8日「宮古島は山がないことから、これまで沖縄の中では研究対象とされづらくデータも少なかったが、本来、生物学的には非常に独特でまだまだ未発見の新種が眠っている可能性もある。今後も調査を続けたい」と語った。

関連記事一覧