千年先の未来に残したい海=来間島長間浜

井上美香のあんちいーやー① 身近な問題から自分毎に

ビーチクリーンを主催して丸5年。
冬には宮古へはるばる海を越えやってくる大量の漂着ゴミ。
ゴミの種類も量も変わらないとめどなくやってくるゴミ達にはじめは怒りがあった。
なぜ?どうして?日本以外の言葉が表示されたペットボトル。
漁で使われる漁具、ビーチサンダルや、歯ブラシ、発泡スチロール、電球、蛍光灯に、注射器まで。なぜ焼却炉やリサイクル産業廃棄物として処理されるべきものたちがこんなにも海を越えてやってくるのだろう。

漂着ごみが流れ着いた保良海岸

 先進国はリサイクルという名目で国で出た大量のプラスティクゴミを発展途上の国に輸出し先進国はその大量のプラスチックをリサイクル資源にする。その流れが、近年崩れ、リサイクル不可能な汚れなどがついたプラスチックが処理できず、受け入れを拒否しだした。怒りが生まれるのは先進国ではないだろうか?
 他国で出たゴミを輸入しているとはいえ、プラスティクで溢れて処理が追いつかず水路を汚染して火災や不法投棄も増え悪臭漂う村も存在する。収益を求めるだけでなく、環境活動やボランティア、寄付活動など企業としての責任を持って社会貢献へ取り組むCSR活動。その一環で企業がプラスティクのストローを紙に変えたり、シャンプーやリンス、洗剤の詰め替え用フィルム容器を回収し、リサイクル技術開発を2つの大手メーカーがタグを組み仕組みを構築している。
 さあそこで思うのがどうする?自分の暮らし。このままのやり方や考え方で、自分の子や孫の代まで、この美しい海や、環境が維持できるのだろうか?
 昨年の7月からレジ袋が有料化になり宮古でもスーパーやコンビニでレジ袋をもらわないで、マイバックを持っている人が増えてきた。レジ袋は日本では年間一人当たり平均450枚消費していた。全国では年間300億ものレジ袋を使っている計算だ。
 私は生ゴミコンポスト歴18年になる。始めた理由は子供を出産してしばらくは布おむつだったのだが、1歳をすぎて、歩くようになり紙おむつを利用するようになった。その時ゴミ出し日のゴミの重さったら。生ゴミを合わせるとゴミ出しが嫌になる重さ。そこでコンポストにしてみた。それからというものゴミ出しがそれほど重くなくなった。
 最近はダンボールで堆肥を気軽に作れるおしゃれな家庭用コンポストなども販売されている。
基本携帯マグ(水筒)を持ち歩くがたまに喉が乾いた時,外でペットボトルも買うときもある。しかし、なるべく買わない努力もしている。
 ちょっとした環境に対する配慮で環境に与える負荷が軽減できるのだ。
 未来をイメージしてほしい。この美ら島を。渡り鳥が羽を休める自然豊かな島、イルカやマンタがサンゴ礁がイキイキと生息できる宮古ブルーの海を。
 自分ごとにして今一度生活を見直してほしい。


井上美香さんプロフィール
福岡市出身。福岡市のキャスター専門プロダクションに所属し各局のテレビリポーターとして活躍。2013年宮古島市に移住。フリーアナウンサーとして宮古テレビMTVモーニング、週間テレビあがんにゃに出演。ライフワークで2015年から毎月末にビーチクリーンを主催、『宮古の海をキレイにし隊』を結成し隊長を務める。漂着ゴミと向き合う視点から宮古島を取り巻く環境にも意識を向ける。本当の意味のエコアイランドを模索中。

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