感染防止徹底を継続、屋外施設は8日再開
座喜味一幸市長は5日、市役所で会見し、県独自の緊急事態宣言延長を受けた宮古島市の対応について発表した。市内の新型コロナウイルス感染状況は危機的状況を脱しつつあるが依然予断を許さない状況とし、不要不急の外出自粛など、感染拡大防止への協力継続を市民に求めた。特に旧正月や十六日祭などが感染拡大の場とならないよう注意を喚起している。公共施設の閉鎖なども28日まで継続するが、公園など屋外施設は学校とともに8日から再開する。8日以降の延長期間における経済支援策は、宮古島商工会議所など各種経済団体と協議し現在調整中という。
座喜味市長は会見に先立ち、宮古島市の危機的な医療体制救援のため派遣されている国や県、自衛隊、DMATなどの医療チームに謝辞を述べた。また同市で2人目の新型コロナウイルス感染症で死亡した90代女性に追悼の意を表し冥福を祈った。
同市では高齢者施設や介護事業所でのクラスター(感染者集団)が相次ぎ、地域医療が危機的状況にあったが、県内外からの支援を受け状況は改善されつつあるという。しかし依然として医療はひっ迫しており、市内での感染拡大が予断を許さない状況として、引き続き気を緩めることなく感染拡大防止に取り組むことを市民に求めた。
マスクの着用や手指消毒、不要不急の外出、会食や会合の自粛などを継続するよう要請。2月は旧正月や十六日祭など親族が集まる地域行事があるが、できる限りの少人数で時間も制限するなど工夫し、感染拡大の場とならないよう特に注意を呼びかけた。
臨時休校の解除は4日、子どもの学びの場を保証するためとして教育委員会が発表している。学校以外の公共施設の休館などは、28日まで現状のまま継続するが、健康増進の観点から公園や植物園などの屋外施設は8日以降開放する。人との接触や会話を控え、複数人で会食しないなど感染予防対策を徹底することを開園の条件として挙げた。
1月12日から2月7日の期間、時短営業要請に協力した飲食店などへ80万円の協力金を支給することを県は発表している。座喜味市長は、下地敏彦前市長が発表していた市独自の協力金20万円の給付を実行するとした。12日召集予定の市議会臨時会に補正予算案を提出するという。
時短要請が28日まで延長されることに伴い、県は飲食店などへの協力金として1日あたり4万円の支給を決定している。市独自の追加経済支援について座喜味市長は「飲食店だけにとどまらず幅広い業種へ支援が行き届くよう、商工会議所や農協、漁協などの経済団体へ意見を求めている」とし、速やかに支援策をまとめ、3月の臨時会に補正予算を提出する。