市内スーパーの駐車場では普段は満車となる午後4時でも空きが目立った

感染最多に衝撃広がる

 宮古島市の新型コロナウイルス感染者数が26日、過去最多となる34人が確認されたことで市内に衝撃が広がっている。人口10万人当たりの1週間の新規感染者数は東京都の倍近くを記録。前日深夜まで客足のあった一部飲食店も人影はまばらとなり、一夜明けた27日午前、宮古病院前でPCR検査を待つ長蛇の車列はマクラム通り付近の三差路の先を超えた。スーパーなどの駐車場はピーク時でも空きが目立ち、高齢者向けデイサービスの一部はしばらく閉館することを決めた。緊急事態宣言下での感染爆発に不安を隠せない中、市民をはじめ各方面からさまざまな声が上がった。

 カママ嶺公園で犬の散歩をしていた自営業の男性(50)は、「34人はあまりにも異常な人数で驚いた」と言い、「草野球をする友人も試合だけして飲み会はやらないなど、宮古の人は真面目だなと思っていたのに」と感染拡大に首をひねる。「今の状況では犬の散歩をするのも人目を気にしてしまう」と話した。
 1才の子どもをベビーカーに乗せて歩いていた主婦(33)は、「家にずっと閉じこもっているとストレスがたまる」と話し、「パイナガマ海空公園にドッグランがあるので、犬を飼っている人の交流の場になっていた。27日に閉鎖されてしまい、ますます人と関わる機会が減った」と嘆いた。
 東小学校学びの森にウォーキングに来ていた女性(73)は、「一番の楽しみだったもやいが無くなって、友達とも会えない。食料も買いだめして買い物に行く回数も極力減らしている」と話す。「今の唯一の気晴らしがウォーキングなので、それも駄目で自宅待機ということになってほしくない」と心配した。
 同じく学びの森に来ていた女性(65)は「体力が落ちるのも大変なのでウォーキングは続けている。人が多い時間は避ける、マスクは絶対着用するなど、注意している」と話した。「家にいても、本を読んだり書道をしたり編み物をしたり、楽しめることはたくさんある」と前を向いた。

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