新型コロナ感染、昨夏を上回る

 沖縄県は21日、20日までの直近1週間当たりの新規感染者数が654人となり、人口10万当たりで44・89人と全国4位となっていると発表した。これまで最多だった昨年8月14日の42・47人を更新し、昨年夏の感染状況を超え、深刻さを増している。宮古島市は新たに4人を確認。同市によると21日まで1週間当たりで39人、10万人当たりは70・16人と前日の66人をさらに上回った。宮古病院の入院は25人、うち中等症17人、軽症7人。県内は4日ぶりに2桁となる68人を確認。累計は6759人。クラスター(感染者集団)は2例確認され、発生は計101例と100例を超えた。

 県保健医療部の糸数公保健衛生統括監は、現状の患者発生状況について「これまでで最も高い(感染の)波」との見解を示した。21日の新規確認は2桁だったが、22日の行政検査数が増えるとして、感染者の発生が再び増加すると懸念。さらに「活発に活動する若い人たちは無症状や軽症が多く、感染が拡大する傾向にある。これ以上の発生を防ぐためにも、緊急事態宣言下で午後8時以降の外出を自粛し、人と接触する機会を減らしてほしい」と協力を呼びかけた。
 21日に発表された宮古島市の患者は、接客業の20代女性、建設業の60代男性で、いずれも症状があり20日に新規陽性が分かった。10代の男子学生2人は県内患者の濃厚接触者として19日に受診し、21日に陽性を確認した。60代男性は入院中、3人は宿泊施設療養中。21日の宮古島市内の宿泊施設療養中は合計13人。同市によると、累計患者は233人で、男性は130人、女性101人、非公開2人。年代別は20代55人、30代46人、40代35人となっている。
 県内では那覇市の70代男性の死亡を確認。新型コロナ関連の死亡者は合計89人。クラスターは、浦添市のサービス付高齢者住宅とデイサービスで職員2人、利用者8人の計10人、那覇市のデイサービス施設で職員6人、利用者9人の計15人を確認。成人式関連で新たに3人を確認し、合計13人となった。
 行政検査285人のうち11人、保険診療で57人が新規陽性。感染経路は患者の濃厚接触者が26人で、うち家庭内7人、会食・飲食6人、友人・知人と職場各4人、調査中5人。感染経路不明は42人。
 警戒レベル判断指標は、病床占有率86・1%、重症者用病床占有率38・9%、直近1週間当たり新規感染者数は人口10万人当たりで全国6位から4位に上昇した(1位は東京の75・97人)。米軍関係は4人で、累計は872人。

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