中には121億円の赤字も 市立病院の慢性的な「自転車操業」が問題に
8月28日、東京都日野市の「日野市立病院」が危機的財政難に陥っていることが改めて公表された。
報道によると、日野市立病院は「約700人の職員の給与が支払えなくなる可能性が高い」とし日野市から1億円を借りることを決めたが、同市立病院は昨年度も10億円の支援を受け、本年度もさらに10億円の支援を受けるという。
日野市立病院は予算および決算情報を公式ホームページに掲載しているが、毎年慢性的な赤字決算が続いており、自転車操業が続いている。
もっとも、市立病院が赤字なのは日野市だけではない。
例えば、人口7万人を超える北海道室蘭市の「市立室蘭総合病院」は深刻な経営悪化により2028年中での閉院(他の病院に統合予定)が決定しているほか、2026年だけでも福井県の「敦賀市立病院」が121億円の支援を市から受けているほか、142万の人口を誇る京都府京都市の「京都市立病院機構」も3年連続の赤字経営であることを発表している。一部資料によると国内の市立病院の約8割は赤字経営であり、深刻な自転車操業に陥っているという。
国内の市立病院が経営難に陥っている背景としては、人件費や物価高騰などが主な原因であるが、病院の補修費なども大きな要因にあるようだ。
病院は多くの患者が過ごしているため24時間365日、絶え間なく稼働する必要がある。それだけに病院の設備はすぐに老朽化してしまい補修や改装を絶えず行っていくのだが、近年では物価高騰や建設費高騰のあおりを受け補修が間に合っておらず、中には「エスカレーターを稼働させない」「病院食のおかずの数を減らす」などのギリギリの節約を行っている病院も少なくないようだ。
近い将来、市立病院は慢性赤字で数は減っていくことは間違いないが、「病院を守るため」の打開策も必要なのではないだろうか?






